公衆衛生 81巻5号 (2017年5月)

特集 眼の健康とQOL

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 私たちは眼や耳や鼻,皮膚などの感覚器を使い,自分の周りの情報を得て,安全に生活しています.特に,これらの情報の多くを眼から得ており,視覚が障害されると生活への影響が大きいことが容易に想像できます.

 世界の中途失明の原因は,2010年のWHO調査によると,白内障51%,緑内障8%,加齢黄斑変性5%となっており,白内障が過半数を占めています.

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はじめに

 視覚障害が,個人や社会に与える負担は大きい.「外界から得る情報の8割は視覚から」というフレーズが幾度となく使用されるように,視覚障害はわれわれにとって大きな脅威である.視覚障害が個人や社会に及ぼしている負の影響は,他の全身疾患のように死亡者数や入院日数では測れない.視覚障害はそれを抱えて生きる人の慢性的なQOL(quality of life)の低下として顕在化する.また,転倒,交通事故,うつなどの危険因子でもあり,外出を減らし,失業率を上げ,社会的な生産性を低下させる.

 視覚障害は公衆衛生問題である.

白内障の現状と対策 佐々木 洋
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白内障の歴史

 ヒンズー医学において,白内障は眼内の液状物質の変性によるものと考えられていた.液状物質はラテン語でsuffusio(血性浸潤),それがアラブ語で大滝と翻訳され,再度ラテン語に訳されcataractとなったのが語源の由来とされている1)

 白内障手術は紀元前3000年頃インドでCouching法(白内障墜下法)が行われたという記録がある2)3).針で水晶体を硝子体中に落とし,瞳孔領を透明にすることで視力回復を得るという方法である.その後19世紀半ばまで,このCouching法が白内障手術の主な治療法として広く行われていた.日本では室町時代の初期,1350〜1360年頃からCouching法は“針立て”として行われるようになった.Couching法で対応できない症例も多く,水晶体囊を針で切開する切囊術,濁った水晶体を吸引除去する吸引法なども行われた.角膜を切開し,水晶体を眼外に摘出する囊外摘出を1752年に初めて行ったのが,Jacques Davielである.これは画期的な進歩であり,角膜下方を切開し,そこから混濁水晶体を指で圧出して摘出した.しばらくはCouching法も行われていたが,刀や切囊針の改良に伴い,本法が白内障手術の主流となった.1750年代には水晶体を囊ごと全摘出する水晶体囊内摘出術も始まった.摘出の手法により,圧迫法,鑷子法,輪匙法,吸着法,電気凝固法,冷凍凝固法などがある.Joaquín Barraquerによりチン小帯を切断するα-キモトリプシンが導入され,本法は安全に行える手術となった.

緑内障の現状と対策 山本 哲也
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はじめに

 緑内障はヒポクラテスの時代から知られた歴史の長い眼疾患である.特にわが国においては視覚障害原因の第一位を占める重要な眼疾患であり1),緑内障の理解は臨床医のみならず,公衆衛生,保健行政の視点からも重要である.本稿では,緑内障の現状を理解していただくために,その歴史,分類,疫学,診断と治療,公衆衛生的予防措置に関して述べる.

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はじめに

 糖尿病を起因とした眼疾患は,糖尿病網膜症(以下,網膜症)に限られたものではなく,眼瞼・角膜異常,屈折・調節障害,白内障,虹彩・ぶどう膜炎,緑内障,虚血性視神経症,外眼筋障害の多岐にわたる.しかし,その有病率と視力予後において網膜症が重要であり,糖尿病の内科的管理および網膜症の眼科的治療が進歩しているなか,いまだ網膜症は世界の働く世代における失明の主たる原因疾患となっている.一方,網膜症の一病態に,中等度の視力障害を生ずる糖尿病黄斑浮腫がある.人間の網膜には黄斑という視力を司る重要な部分があり,それが機能することによって中心視力が得られる.網膜症は,網膜全体に病変が現れるが,黄斑に病変が出現すると中心視力に直撃するため視力低下の大きな原因になる.糖尿病黄斑浮腫は,黄斑部の血管透過性亢進による黄斑部に網膜浮腫や硬性白斑が沈着する病態を言う.最近,糖尿病黄斑浮腫に対して,抗血管内皮増殖因子(vascular endothelial growth factor;VEGF)薬の硝子体注射が新たな治療として適応となっている.

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はじめに

 ヒトが外界からの光情報を認識する視覚の経路は,光が眼内に入射してから網膜に達するまでの光路と網膜から視覚中枢に至る視路に二別される.このうち,眼科領域で扱うのは光路を構成する眼球の光学的部分と視路の遠位側を構成する網膜および視神経の神経学的部分である.

 眼科領域における再生医療の現状は光路と視路との間で大きな相違がある.光路を構成する角膜と水晶体では他の臓器と比べても再生医療の実用が早くから進んでいる.角膜については,献眼による角膜移植が20世紀前半に海外で開始された.わが国でも1958年に「角膜移植に関する法律」が発布し,その後の法律改定を経て,標準医療として定着して既に久しい.さらに,他家移植に伴う免疫拒絶などのリスクやドナー不足を克服するために自家組織幹細胞や代替細胞による細胞治療も開発され,既に臨床実施されている1).近年では人工多能性幹(induced pluripotent stem;iPS)細胞等の多能性幹細胞を用いた再生医療の研究も進んでおり2),慢性的な角膜ドナーの不足に悩むわが国においては,その実用化が特に期待される.水晶体に関しては,白内障で混濁した水晶体の摘出は紀元前にまでさかのぼり,摘出された水晶体に代わって眼鏡やコンタクトレンズ等による屈折の補正が行われてきた.水晶体を代替する眼内レンズの移植は20世紀の半ばに初めて臨床で実施され3),人工臓器による水晶体再生医療が確立した.その後,術式は目覚ましい進歩を遂げ,今日,眼内レンズを利用した水晶体再建術はあらゆる外科手術の中で,最も成功している治療と言っても過言では無いほどの普及を見ている.

 これに対し,視路を構成する網膜および視神経については,成熟した哺乳類の中枢神経は再生することが無いという定説に基づき4),長年にわたって再生医療は不可能とされてきた.しかしながら,近年,幹細胞研究が長足の進歩を遂げ,神経幹細胞あるいは多能性幹細胞を用いた再生医療が網膜において実現しようとしている.

 本稿では,眼科診療の大きなパラダイムシフトとなり得る全く新しい治療法である網膜の再生医療開発の現状と展望にフォーカスして論述する.

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統括的な支援の意義

 視覚障害者のQOLを考える場合,病気の予防,医学的治療,リハビリテーションの全ての段階がQOLの改善に関与していることは広く認められるところであろう.これに加えて障害により壊れた生活を再構築して社会生活を回復することまでを含めた包括的な支援をすることがQOLの改善につながると思われる.視覚は生きていくために必要な外界から得られる情報の大きな部分を担っているため,視覚の障害は大きなQOLの低下をもたらす.しかし,視覚以外の機能はそのままの形で残存しているため,適切な支援をすることで視覚障害者のQOLの改善が期待される.本稿では日本での中途失明原因の第1位を占める緑内障を中心に,予防や治療の新しい試みを概説し,生活の再構築へ向かう視覚障害者の代表的な例を紹介し,包括的なサポートの意義や問題点を論じる.

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はじめに

 緑内障,糖尿病網膜症,網膜色素変性症,加齢黄斑変性症,脳血管障害による視覚障害等が,現在のわが国の視覚障害となる原因のワースト5と言われている.

 これらの疾患は,中高年以後に発症したり,症状が現れたりする疾患で,視覚障害者の約80%近くが人生半ば,しかも中年以降に障害を負った方たちと推察されている.

 人生の半ばで“見えない・見えにくい状態”になった方たちに,“見えない・見えにくくとも”生きて行けるように,新しい情報と知識を提供し,生活様式を変容させる手助けをするのが,視覚障害リハビリテーション(以下,視覚リハ)である.具体的には,視覚以外の他の感覚の活用,残った視覚(保有視機能)の活用,ハンディを補うためのさまざまな補助具の活用方法の指導・訓練,社会的サービスの活用等の紹介をしている.

 しかし,残念ながら,この視覚リハの存在,効果,方法,技術について,また,視覚リハを受けるためにはどこに行けばよいのかということはほとんど社会的に認知されていない.

 視覚障害となる疾患名を見ても,高齢による視覚障害者の増加という観点からも,これからは,眼科領域や視覚障害関係のサービスに携わっていない方たちも,視覚障害当事者や,その家族・関係者に出会うことが増えることが想定される.

 そこで,本稿では,視覚障害者への支援体制〔視覚リハ(ロービジョンケア)〕が現在どのように行われているのかを,なるべく具体的に,分かりやすく記述し,視覚障害を持った方に出会った読者の方たちが,「視覚障害となってどうしてよいか分からない」と困っている当事者や家族に,「ここに行ってみたら」「ここで相談してみたら」というヒントを与えられるような情報を提供することを目的とする.

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はじめに

 2色型色覚のシミュレーションアルゴリズムが開発されたことをきっかけに1),2001(平成13)年から著者らは色覚異常の人の見え方を例示し,その困難に基づく具体的な対策を提案することで,色覚異常の人たちにも配慮のある暮らしやすい社会の実現を目指してきた.医師であり1型2色覚という強度色覚異常の著者であっても,その困難を人に知ってもらい適切な配慮を訴えることは難しかったが,色覚異常の人の見え方を例示できるようになったことは革命的な出来事であった.

 1916(大正5)年に陸軍軍医であった石原忍が徴兵検査用色神検査表を作成して以来,色覚異常に関しては,異常と特定された人たちの進学や就労に制限を設けることで社会的に対応されてきた2).近年になって色覚異常に関する不当な差別が問題視され,進学や就労に関連する欠格条項の見直しなど,さまざまな規制緩和が行われるようになり,ついに2002(平成14)年を最後に世界でも珍しい学校における一斉色覚検査も事実上廃止された.根拠が明確でない社会的差別はなくなったが,色覚異常の人たちにとってこの世は生活しやすくなったのであろうか.

 「赤と緑の信号機が区別できないから運転免許証は取得できない」という都市伝説があるが,実際の交通信号機の青信号は色覚異常の人たちにも赤や黄色と区別できるように色の調整がされており,このようなバリアフリーな配慮は以前から実現可能であった.注目すべきことは,色覚異常の人に配慮することによって,一般の人たちが使いづらくなるわけではないことである.特定の人たちへの配慮はバリアフリーかもしれないが,結果として誰にでも使いやすいものになるのならば,それはユニバーサルデザインである.われわれは,色覚には多様性が存在することを啓発しながら,色のユニバーサルデザイン,すなわちカラーユニバーサルデザイン(color universal design;CUD)という概念を普及する活動を行っている.

 2016年の4月より学校での色覚検査が希望者に対して再開できるようにする旨,文部科学省より通知があったが,通知には色覚検査の再開だけではなく,色覚異常の児童生徒へさまざまな配慮や指導を行うことが記されている.しかしながらこのような配慮や指導に関する具体的方策に関しては情報が少ない.適切な事後措置なしの検査再開は,“異常者”を特定し,彼らの不安と恐怖を煽り,努力して生きていくことを再び強いることになりかねない.本稿では,色覚の多様性を前提とした社会の実現を目指し,色覚異常の児童生徒にかかる学校での適切な配慮と指導のあり方について述べる.

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はじめに

 大きな目元は女性にとって永遠の憧れである.メイクをする際,少しでも目元をパッチリさせたいと,アイラインを入れ過ぎたり,まつ毛を盛り過ぎたりしてしまう人は少なくない.また,もっと自然に大きな目になりたいと考えた場合,黒目を大きくする効果のあるカラーコンタクトレズを装用することで目力の強い印象的な顔に仕上げる事ができる.このため,現在カラーコンタクトレンズは,ナチュラルさを維持したまま可愛くなりたい女性を中心に高い人気を集めている.ファッション要素の高いカラーコンタクトレンズだけでなく,地味目なカラーのものなどさまざまあり,職場や学校で使用する女性も増えている.さらに,“まつ毛エクステンション”は,アイメイクにかける手間や時間が省ける上,自然な仕上がりが長く保てる魅力的なアイテムとして急速に普及している.

 しかしながら,これらのカラーコンタクトレンズやまつ毛エクステンション,アートメイクなど,目元を強調するようなアイテムによる眼の危害症例も多数発生している.本稿では,眼の健康を考える上で,日常生活において必要な情報について,カラーコンタクトレンズの問題を中心に解説をする.

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市立病院診療科部長から“横滑り”でその市の行政医師へ

 冒頭から私事で恐縮です.私の経歴はプロフィール欄でご覧の通りです.医学部を卒業して26年間,大学病院やその関連病院で小児科の臨床や研究に従事しましたが,将来公衆衛生を担う行政医師になるとは夢にも考えていませんでした.市立豊中病院小児科での勤務が十数年目を迎えていたところ,その豊中市が中核市に移行することになりました.ご縁をいただきましたので,豊中市職員の“横滑り”として,豊中市保健所で行政医師として勤務する事になりました.慌てて学生時代の公衆衛生の講義や実習を思い出そうとしましたが,何も覚えていませんでした.焦って学生時代の公衆衛生の教科書を探しましたが,職場は勿論,自宅にも残っていませんでした.私には県型保健所やその本庁での勤務経験がありません.行政医師としての経験も不足しています.強いて取り柄を探せば,市内の土地勘があること,市役所内あるいは市の医師会をはじめとする関係団体に顔なじみが多いこと,くらいだと思います.

投稿・地域事情

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はじめに

 医療分野の国際支援のなかでも,血液事業は現地で根付くことが難しく,これまで開発途上国に対して開発協力をしてきたケースは少ない.そのような状況下,開発途上国であるラオス人民民主共和国(以下,ラオスとする)は,これまで日本赤十字社をはじめとする諸外国から支援を受けて,血液事業の基盤を整備し,国内全土で事業展開することに成功した.日本赤十字社による支援終了後のラオス血液事業に関する調査報告はほとんどなく,今回われわれは,ラオス赤十字の中央血液センターを訪問し,C. Souksakhone所長より近年のラオス血液事業に関するデータを得たので報告する.

連載 衛生行政キーワード・117

学校保健と眼の健康 北原 加奈子
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はじめに

 学校保健とは,学校における保健教育および保健管理を言う(文部科学省設置法第4条第12項).保健教育は,子どもが自分や他者の健康課題を理解し,生涯にわたる健康管理ができるようになることを目的としており,具体的には教科「体育」「保健体育」や関連教科等での学習,学校行事等における指導を指す.保健管理は,心身の健康を支えるための取り組みであり,対人管理と対物管理に分けられる.対人管理では健康診断や感染症の予防等が,対物管理では学校環境の管理等が行われる.本稿では,学校保健における眼の健康に関する取り組みについて概説する.

連載 リレー連載・列島ランナー・98

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健康のまちづくりを目指すに至るまで

 福井県最西端,人口1万人強,面積72km2,白砂青松の海が自慢の高浜町に,私が1後期研修医として無償の国民健康保険診療所に勤務をし始めて早9年になる.当初は地域医療を肌で感じて学びたくて,1年や2年だけいるつもりでいたのが,気付けば10年近くまちに関わり続けている.今回,せっかくの執筆の機会を頂戴したので,今までの自分の活動を振り返りながら,ご紹介申し上げたい.

 私が高浜町に赴任した2008(平成20)年,まちは極端な医師不足に悩まされていた.2001(平成13)年までは13人いた町内の医師は,当時5人まで減少.町内唯一の小病院が存続の危機にさらされていた.危機感を持った高浜町は,町長の方針で地域医療ワーキンググループを開始,その中で大学との連携を強めるべく,市区町村単独では全国で初となる医学部寄附講座を福井大学に設置した.その役割をいただいた(担わされた?)ことが,その後の活動を始める大きな機転となったのだと,振り返って感じている.

連載 ポジデビを探せ!・7

ケース5:熱帯病対策

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取り残された疾患,取り残された人々

 国際連合は,2016年,持続可能な開発目標達成のための取り組みを開始した.キーワードは,「誰一人として取り残さない(Leaving no one behind)」.合計17目標のうち,3番目にあるのが保健目標であり,「あらゆる年齢のすべての人の健康的な生活を確保し,福祉を推進する」ことと定めた.

 目標達成のためには,さまざまな疾病対策をする必要がある.ただし,全て同時にというわけにはいかない.何かを重要視し,何かに優先順位をつけなくてはならない.結果として,どうしても取り残される疾患,取り残される人々が出てきてしまう.

予防と臨床のはざまで

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 出会いと別れの季節でもある春ですが,2017年1〜3月も多くの熱気あふれるセミナー,講演の機会に恵まれました.予防医療医の日記風に,春の講演週間を振り返ります.

 1月11日は産業医先の企業で健康経営についての講話.毎月の衛生委員会に加えて,年1回は拡大衛生委員会と称して従業員の皆さまに衛生委員会の活動周知と旬の健康トピックを話しています.ブラジルで行われたヘルスプロモーション・健康教育国際連合(International Union for Health Promotion and Education;IUHPE)学会参加記や健康格差のトピックなど,一般の従業員の方には一見関係ないと思われる話題も,健康への意識を変え,健康投資に関わっていただきたいとの願いを込めてお話しています.翌12日は別の産業医先の企業で,健診結果の理解とヘルスリテラシーについてのミニ講話.社員にとっての健康診断は健康について考える最も身近な機会です.W杯のスライドを用いて,健診結果のレッドカード,イエローカードを説明し,体温から重症度を感じるように,健診は受けるだけでなく結果を感じて読み解いてほしいと話しました.

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 冬の終わりでしょうか,凍った路面にバイクで突っ込み転倒する男がいます.酔っているようで,大事には至りませんが怪我をして,バイクも少し壊れています.少し無謀なこの男が主人公ヤンチェンの父親のグルです.やや危なっかしいグルの性格を示唆する鮮やかな導入部です.

 ヤンチェンは学齢前の女の子,父親グルと母親ルクドルとの3人暮らし.暮らしは決して裕福には見えませんが,バイクを持っているくらいですから,本作品の舞台であるチベットにおいては,それほど貧しい家庭ではないはずです.

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次号予告

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 今月は「眼の健康とQOL」と題して,視覚障害を中心に特集を組みました.本誌では,これまで特集として眼の健康を取り上げたことはなかったようで,公衆衛生の領域で視覚は注目されていなかったと言えるかもしれません.

 本特集で平塚義宗氏・小野浩一氏に解説いただいたように,日本における失明の有病割合は0.13〜0.18%と低いものです.しかし,視覚障害の有病割合は,地域差はありますが0.98〜3.54%となっており,特に高齢者にとっては重要な課題であると思われます.

基本情報

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公衆衛生
81巻5号 (2017年5月)
電子版ISSN:1882-1170 印刷版ISSN:0368-5187 医学書院

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