検査と技術 41巻9号 (2013年9月)

病気のはなし

ファブリ病 湯澤 由紀夫
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サマリー

ファブリ(Fabry)病は多彩な臨床症状を呈し,多臓器にわたって症状が認められるため,詳細な病歴・家族歴・症状の聴取が必要である.α-ガラクトシダーゼの活性測定が診断上重要であるが,ヘテロ接合体の女性の場合は,遺伝子診断か家族歴により診断される.予後を左右するのは腎不全や心不全,脳血管障害である.近年,酵素補充療法(enzyme replacement therapy,ERT)による原因治療が可能となり,予後の改善に貢献している.ERTの治療目標は,症状の軽減と臓器障害の進行予防にあるが,すでにその効果は確認されている.

技術講座 生理

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新しい知見

「準備編」(41巻7号)では正常皮下組織エコー像を紹介した.今回は実践編であり,褥瘡エコーの異常所見を紹介する.発赤か? 反応性充血なのか? 浅い褥瘡か? DTI(deep tissue injury)によるものなのか? 以上を鑑別するのは極めて重要である,また,褥瘡の深達度は肉眼や触診によって評価してきたが,エコーを使用すれば損傷部分が画像として評価できる,ポケット評価では,綿棒やPライトを挿入できない部位や,組織の結合性の弱い部位にもエコーを使用して画像化することでより正確な評価ができる.

技術講座 病理

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最近の傾向

膠原線維と筋線維などを染め分けるワンギーソン(van Gieson)染色において,退色しやすい酸フクシン(分子量:585.5)に代えて,分子サイズの大きいシリウスレッド(Sirius red F3B)(C.I.No.35780)(分子量:1373)を使用する施設が増えている.シリウスレッドはピクリン酸(分子量:229)とその分子サイズが大きく異なるので,よりコントラストのよい染色標本が得られる.ピクリン酸とシリウスレッドの混合液はピクロ・シリウスレッド(Picro-Sirius red)と呼ばれるが,米国などでも広く利用されている.

技術講座 微生物

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新しい知見

MEC(minimum effective concentration):真菌の薬剤感受性検査は,カンジダなどの酵母を対象とした酵母用感受性検査と,アスペルギルスなどの糸状菌用感受性検査に二大別される.いずれも微量液体希釈法が主な検査法で,ほとんどは最小発育阻止濃度(minimum inhibitory concentration,MIC)を測定するが,新しい抗真菌薬であるキャンディン系薬の糸状菌に対する感受性検査では,MECを測定するという新規の判定法が2008年に追加された1)

ブレークポイント:カンジダに対する抗真菌薬のブレークポイント(break point,BP)〔BP:MIC値の臨床的意義(感受性(susceptible,S),中等度耐性(intermediate,I),耐性(resistant,R)などを示唆するMIC区分点〕は徐々に追加されており,2008年発行の,米国臨床検査標準化委員会(The Clinical and Laboratory Standards Institute,CLSI)の検査マニュアル,M27-A3のsupplement(M27-S3)では7薬剤のBPが提示されている.糸状菌に対するBPは未定である.

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 MRSA(methicillin-resistant Staphylococcus aureus)やVRE(vancomycin-resistant Enterococcus)などの多剤耐性グラム陽性菌が問題となって久しいが,2000年以降,グラム陰性菌における多剤耐性化が地球規模で進行し,診療現場に深刻な影響を及ぼしはじめている.多剤耐性の緑膿菌やアシネトバクターについては,わが国でもすでに広がってしばしば問題となっているが,海外では特にカルバペネム耐性を獲得した肺炎桿菌や大腸菌の急激な増加が大きな問題となっている.

 このような事態に直面した米国CDC(Centers for Disease Control and Prevention)は2013年3月にカルバペネム耐性腸内細菌科(Carbapenem Resistant Enterobacteriaceae,CRE)に関する警告を発し,CNN(Cable News Network)など米国の主要なメディアはその内容を大きく報道した.全米で広がっているCREは主にKPC(Klebsiella pneumoniae carbapenemase)型カルバペネマーゼを産生する肺炎桿菌であり,血流感染症の患者では50%程度が死亡するというデータもあるため,これ以上CREを増やさないために,感染制御の重要性とその具体的な方策がCDCから提示されている.

疾患と検査値の推移

静脈血栓塞栓症(VTE) 北島 勲
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はじめに

 静脈内(四肢の深部静脈や大静脈に加えて右心室内まで含む)に種々の原因によって生じた血栓(venous thrombosis,VT)が,血流に乗り肺動脈を閉塞することで呼吸循環器障害が生じる.この病態が肺血栓塞栓症(pulmonary thromboembolism,PE)である.最近では,VTとPEとは連続した一連の病態であるという考え方が一般化し,静脈血栓塞栓症(venous thromboembolism,VTE)という疾患概念が定着している1)

 古くから欧米では,VTEは虚血性心疾患,脳梗塞と並んで三大循環器疾患として知られていた.しかし,わが国では従来,まれな疾患と認識されてきた.発症頻度は,米国では1980年代半ばまでは増加していたが,予防を含め病院内対策が講じられた結果,現在は低下してきている.一方,日本では1958年から2006年の間にPEは約2.5倍に増加している2)

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【症例の概要】

 70歳代,男性.右腋窩腫瘤に気づき他院を受診,同部の多発性腫瘤と可溶性IL-2レセプター1,310U/mLと高値のため悪性リンパ腫疑いで当院紹介となる.超音波検査では61×40mmや35mm大の内部が低エコーの腫瘤が数個集簇してみられた.超音波ガイド下穿刺吸引細胞診が施行され,中型や大型の異型リンパ球を多数認め,悪性リンパ腫を強く疑った.35mm大のリンパ節が摘出され,濾胞性リンパ腫Grade 3aと診断された.

ラボクイズ

一般検査 佐々木 正義

8月号の解答と解説 大楠 清文

検査値を読むトレーニング 信州大学R-CPC・21

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信州大学のreversed clinicopathological conference(R-CPC)では,なるべく多くの検査を行った症例を選び,経時的検査値で解析している.しかし,決して多くの検査を行うことを推奨しているわけではない.陰性データも陽性データと同じように重要と考え,できる限り多くのルーチン検査を行った症例を選択してR-CPCで検討している.ある病態において,検査値が陰性になることを知って初めて必要のない検査と認識できる.その結果,必要な検査を最小限に行える医療従事者になれると考えている.また,検査値は基準値内でも動くことに大きな意味があり,動いている検査値を読むことによってより詳細な病態が解明できる.時系列検査結果を読むことができれば,異常値の出るメカニズムを理解できたことになり,入院時のみのワンポイントの検査値であっても容易に理解できるようになる.

臨床医からの質問に答える

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はじめに

 形質細胞はBリンパ球がさらに分化した細胞であり,免疫グロブリン〔IgG(immunoglobulin G),IgA(immunoglobulin A),IgD(immunoglobulin D),IgE(immunoglobulin E)〕を産生する.形質細胞が単クローン性に増殖したのが形質細胞腫瘍であり,多発性骨髄腫(multiple myeloma,MM),意義不明の単クローン性γグロブリン血症(monoclonal gammopathy of undetermined significance,MGUS),原発性アミロイドーシス〔AL(amyloid light chain)アミロイドーシス〕などが含まれる(表1)1,2)

 免疫グロブリン遊離L鎖κ/λ比(free light chain κ/λ ratio,rFLC)はネフェロメトリー法によって血清中の遊離κ鎖およびλ鎖を測定し,κ/λ比を算出する検査であり,2011年9月に保険収載された.MMなどの形質細胞腫瘍の場合,遊離κ鎖もしくはλ鎖のどちらか一方が増加するため,κ/λ鎖比が大きく変化する.一方,感染症や自己免疫疾患などの場合,κ/λ鎖比はほとんど変化せず基準値内に収まる.rFLC測定は,従来から用いられている免疫固定法(immunofixation electrophoresis,IFE)に比べて高感度のM蛋白検出法であり,形質細胞腫瘍の診断,予後予測,治療効果判定などに用いられる.特に,非分泌型骨髄腫(non-secretory myeloma)や軽鎖型骨髄腫〔Bence Jones蛋白(Bence Jones protein,BJP)型骨髄腫〕の診断に有用である.

 本稿では,遊離軽鎖(free light chain,FLC)検査の測定原理や臨床的意義について概説する.

臨床検査のピットフォール

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はじめに

 グラム染色性に影響を与える因子は少なくない.染色技術の巧拙はもちろんであるが,菌の増殖期や増殖環境,特定薬剤や抗菌薬の影響などによって,陽性菌の陰性化は日常でも比較的たやすく起きる.そのため,陽性菌を陰性菌と誤判定して同定不能となったり,間違いに気付かずに自動同定システムなどにかけた結果,全く違う菌名に同定されたりすることも少なくない.

ワンポイントアドバイス

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はじめに

 クロスミキシング試験(cross mixing test,混合試験.保険収載名は“凝固因子インヒビター定性”)は各種比率で患者血漿と正常血漿を混合し,凝固時間を測定する.活性化部分トロンボプラスチン時間(activated partial thromboplastin time,APTT)やプロトロンビン時間(prothrombin time,PT)をインヒビター〔凝固因子やリン脂質(phospholipids,PL)に対する抗体〕が原因で延長したかをスクリーニングし,臨床支援に役立つ.

 本検査にかかわる患者は次の臨床症状を示す.抗体が凝固因子に対するもので凝固時間延長を認める際は,後天性血友病に代表される出血(第Ⅷ因子,第Ⅴ因子など)あるいは無症状(血小板第Ⅴ因子関与で出血なしの可能性)が起こり,抗PL抗体の場合はAPTT延長にもかかわらず血栓・塞栓症が顕在化する1~3)

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肺のLCNEC

 肺のLCNEC(large cell neuroendocrine carcinoma)とは,肺癌の4大組織型(腺癌,扁平上皮癌,大細胞癌,小細胞癌)のうち,大細胞癌のなかの一亜型で,腫瘍細胞が神経内分泌への分化を示す大細胞性未分化癌のグループを総称しています.1991年にTravisらによって提唱され,1999年にWHO(World Health Organization)の組織分類(histological typing of lung and pleural tumors)に新しい概念として記載されました.カルチノイドや小細胞癌などとともに肺の神経内分泌癌としても分類されています.

 胸部X線上は肺野末梢発生の大型の腫瘤陰影として多く発見され,その予後は,通常の非小細胞肺癌より悪いが,小細胞癌よりは良好であると報告されています.手術例では周術期のアジュヴァント化学療法が有効との報告もあり,内視鏡による確定診断を得ることが重要です.

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はじめに

 輸血療法は,適正に行われた場合には救命に役立つ極めて有効な治療であり,臨床現場で広く行われている.近年の安全対策の推進によって,免疫性および感染性輸血副作用や合併症は著明に減少し,血液製剤の安全性は飛躍的に向上した.しかし,輸血副作用・合併症を根絶することは困難である.輸血による移植片対宿主病(graft-versus-host disease,GVHD),輸血関連急性肺障害(transfusion-related acute lung injury,TRALI),循環負荷による急性肺水腫〔輸血関連循環負荷(transfusion associated circulatory overload,TACO)〕,輸血用血液製剤の細菌汚染による敗血症,さらに肝炎ウイルスやヒト免疫不全ウイルス(human immunodeficiency virus,HIV)感染,ヒトパルボウイルスB19(human parvovirus B19,PVB19)やプリオンの感染などが問題視されている.また,不適合輸血による致死的な溶血反応もまれに発生している1)

 血液製剤の有効性および安全性,その他,当該製品の適正使用のためには,必要な項目に関して,患者もしくはその家族に適正かつ十分に説明して理解を得るように努めること,いわゆるインフォームドコンセント(informed consent,IC)が必要である.

 本稿では,血液製剤使用時のICの歴史,具体的な説明内容,わが国における実施状況を示し,最後に効果的なICのあり方について述べる.

Laboratory Practice 〈管理〉

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はじめに

 2013年4月に行われた安倍晋三総理による成長戦略スピーチでは,「治験」という言葉が複数回挙がった.これは,再生医療・創薬つまりは臨床研究や治験が重要であることを示している.この背景には,過去に総理の職を辞する理由になった潰瘍性大腸炎が,画期的な新薬の開発によって回復し,再び総理大臣に就任を果たしたという安倍総理自身の体験があるのではないだろうか.

 本稿では,上記のように,国としても重要視されているわが国における「治験」の制度を概説する.さらに,臨床検査技師としての役割を紹介する.なお,治験は医薬品と医療機器に大別されるが,本稿では医薬品の治験を例に挙げる.

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はじめに

 呼吸インピーダンス(呼吸抵抗およびリアクタンス)測定は,気管支喘息や慢性閉塞性肺疾患などの呼吸器疾患の呼吸機能を評価し,病態を解析するのに有用な検査法の1つである.その測定方法は,1956年にDuboisら1)によってはじめて報告された強制オシレーション法(forced oscillation technique,FOT)を原理としている.現在,日常臨床の場で広く普及している呼吸インピーダンス測定装置は,FOTをもとに開発されてきた2).わが国では,広帯域周波数振動波を用いた機器としてMostGraph-01®(以下,Most:Chest社)とMaster Screen IOSR(以下,IOS:Jaeger社)の2機種が普及しており3,4),当院ではMostを2010年4月から日常検査で運用している.

 最大努力を必要とするスパイロメトリーとは異なり,オシレーション法では安静呼吸で呼吸機能を測定できるため,小児や高齢者,呼吸困難度の高い被験者にも負担が小さいという利点がある.一方で,安静呼吸や測定精度をどのように評価したらよいか,検査技師にとって判断が難しい症例も存在する.

 本稿では,呼吸インピーダンス測定における測定法の概略と,測定時の問題点について使用経験に基づいた技師の視点から述べる.

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はじめに

 インフルエンザウイルス感染症は毎年冬季に流行を繰り返し,わが国の人口の5~10%が罹患する疾患である.その臨床症状は短い潜伏期間(1~3日)ののち,突然の高熱,頭痛,関節痛,筋肉痛,倦怠感などの全身症状から始まり,次いで鼻汁や咽頭痛,咳などの症状がみられ,さらに気管支炎や肺炎などを併発することもある.特に小児の場合には中耳炎,熱性痙攣やまれに脳症を発症することもある.また,高齢者,乳幼児,妊婦やさまざまな基礎疾患を有する患者が罹患すると重症化しやすく,入院や死亡の重大な原因となっている1)

 2009年春にメキシコで発生したブタ由来新型インフルエンザウイルス:A(H1N1)pdm2009ウイルスは新型インフルエンザとして世界的に流行し,わが国の新型インフルエンザ患者数は約2,100万人と,ほぼ人口の15%が発病したと推定され,従来のインフルエンザ患者数と比較すると,新型は従来型の約2倍の流行となった2).また,ヒトから発見された高病原性トリインフルエンザH5N1は,症例数は少ないものの死亡率は約60%にのぼり,将来的な流行が危惧されている.このようなインフルエンザウイルスのパンデミックが懸念されるなか,わが国においてインフルエンザウイルス迅速診断キットはその迅速性が高く評価され「迅速診断キットで検査を実施し,抗インフルエンザ薬を投与する」という診療の流れがスタンダードとなっている3).しかし,インフルエンザウイルス迅速診断キットには発症初期の感度が総じて低いという問題点があり4),また,待ち時間におけるインフルエンザウイルスの伝播機会を鑑みた場合には,さらなる測定時間の短縮が必要であるとの指摘がなされている.

 2012年,和光純薬工業社から磁性粒子を用いたインフルエンザウイルスキット「イムノトラップ インフルエンザA・B」(以下,本キット)が発売された.本キットは,測定時間がわずか1分であることを特長としており,日常診療において有用な効果が期待される.当院において本キットと従来法を比較検討した結果を表1に示す.

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はじめに

 血管内における血栓形成には,血液成分・血流・血管壁の状態が複合的に関与している.血栓形成能の低下は出血傾向を呈する臨床症状に関連し,血栓形成能の亢進は動脈および静脈の血栓性疾患の発症に結びつく.血栓形成能に関するルーチン検査として挙げられるのは,血液成分の全血球計算(complete blood count,CBC)やプロトロンビン時間(prothrombin time,PT)・活性化部分トロンボプラスチン時間(activated partial thromboplastin time,APTT)であり,2次検査としては,凝固・線溶系における各因子の測定や血小板凝集能検査などが考慮される.

 しかしながら,血栓形成は,これらの複合的な関与の結果によるものであることから,単一の検査で評価することは困難な点が多いと考えられている.とりわけ,血栓形成能の亢進を評価する方法として臨床的に意義があるとされる検査法に関しては議論が多い.

書評

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 今般医学書院から,アメリカでベストセラー作家といわれてきたJerome Groopman医師とPamela Hartzband医師合作の“Your Medical Mind: How to decide what is right for you”という著書が,札幌医科大学卒業後米国留学の経験をもつ堀内志奈医師によって日本語に訳され,『決められない患者たち』という邦題で出版された.

 これはハーバード大学医学部教授と,ベス・イスラエル病院に勤務する医師の二人が,患者とその主治医に密着して得た情報を行動分析して,一般読者にわかりやすく書かれた本である.

INFORMATION

CCT2013 Co-medical
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会期:2013年10月17日(木)~10月19日(土)

会場:神戸国際展示場

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日時:2013年10月16日(水) 10:00~16:10

場所:千里ライフサイエンスセンタービル 5Fライフホール

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開講期間:2013年9月24日(火)~11月26日(火)

 毎週火曜日,全10回

時 間:1時限目 18:30~19:45

    2時限目 19:55~21:10

場 所:東京千住キャンパス1号館2階10204室(1204セミナー室)

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『臨床検査』9月号のお知らせ

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あとがき

 私が就職した頃に上司から言われたことを今でもはっきりと覚えている.「これからの時代は情報化時代だ.必要なのはコンピュータの知識だ!」という言葉である.パソコンはやっとPC-98がMS-DOSで動き始めた頃で,Windowsもワープロもなかった時代である.当時はある学会の事務局をやっており,体よく会員情報の入力作業を手伝わされた感があるが,いち早くパソコン操作を覚えられたのには,上司に先見の明があったと言える.

 近年,新聞や雑誌,書籍などの販売部数が落ちていることはご存じであろうか.対策として出版業界は,タブレット型端末やスマートフォンでも読めるような電子書籍やweb配信に力を入れてきている.医学書院にも“Medical Finder”という電子ジャーナルがあり,契約すれば医学書院ほかで発行している様々な医学雑誌をインターネット上で閲覧することができる.最大の利点は検索機能であるが,例えば,本号の『疾患と検査値の推移』で取り上げられている「静脈血栓塞栓症」を入力すると,全部で105件,「検査と技術」だけでも7件の論文が次々と出てくる.また,雑誌のように保管場所をとらないことも大きな利点である.読者の皆様は雑誌と電子ジャーナルのどちらを選ぶであろうか? 私はぺらぺらめくって見られる雑誌のほうが好きであるが,印刷してしまえば後でじっくり読むこともできるので,使い方次第であろうか.いずれにしても,きちんと読まなければ身にならないことは同じである.

基本情報

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検査と技術
41巻9号 (2013年9月)
電子版ISSN:1882-1375 印刷版ISSN:0301-2611 医学書院

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