特集 小児の出血・凝固異常の診断と治療
Ⅰ.止血・凝固の病態と検査
止血・凝固の生理的機能
長江 千愛
1
1聖マリアンナ医科大学小児科
キーワード:
血管
,
血小板
,
凝固因子
,
凝固制御因子
,
線溶因子
Keyword:
血管
,
血小板
,
凝固因子
,
凝固制御因子
,
線溶因子
pp.639-645
発行日 2025年6月1日
Published Date 2025/6/1
DOI https://doi.org/10.34433/pp.0000001655
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
SUMMARY
▷止血機構は,凝固と抗凝固あるいは線溶の相反する機能がバランスをとることで成り立っている.このバランスが崩れると出血症状や血栓症を発症する.
▷止血にかかわる因子としては血管,血小板,凝固因子,凝固制御因子,線溶因子が重要である.
▷血栓形成の三大要因としてはVirchowの3徴(血流のうっ滞,血管内皮の障害,血液凝固能の亢進)が重要である.
▷凝固のメカニズムとして,細胞基盤型凝固モデル(cell-based model of coagulation)という概念が支持されるようになった.

Copyright © 2025, SHINDAN TO CHIRYO SHA,Inc. all rights reserved.