Special feature 国内・海外のガイドラインから読み解く 手術部位感染(SSI)対策の正解
■Perioperative SSI対策における周術期管理の最新エビデンス
❷全身管理の考え方
-―術中の血糖・体温・高酸素管理から術後の栄養管理まで
小林 求
1
1岡山大学病院 麻酔科蘇生科 周術期管理センター 講師
pp.287-291
発行日 2019年10月15日
Published Date 2019/10/15
DOI https://doi.org/10.34426/ict.0000000075
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はじめに
近年,世界保健機関(WHO)1)やアメリカ外科学会-アメリカ外科感染症学会(ACS-SIS)2),アメリカ疾病管理予防センター(CDC)3)などからSurgical Site Infection(SSI)予防ガイドラインが次々と発表され,その中で血糖や体温などの全身管理における推奨も記述されている。また本邦においても日本外科感染症学会(JSSI)から発表された『消化器外科SSI予防のための周術期管理ガイドライン2018』4)の中でも,予防抗菌薬投与や術中処置と並んで周術期全身管理における推奨が示されている。このように,SSIを予防するためには抗菌薬や消毒薬の選択だけではなく,全身管理の重要性が注目されている。本稿では,各ガイドラインの推奨をもとにSSI対策における周術期全身管理の役割について解説する。
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