Special feature ハイリスクと闘う新生児医療の感染対策
■Practical 新生児医療の感染対策の実際
―他領域との違いの視点から
❷輸液管理・人工呼吸管理
川野 佐由里
1
1久留米大学病院 看護部 東6階病棟 看護師長 感染管理認定看護師
pp.313-317
発行日 2021年10月15日
Published Date 2021/10/15
DOI https://doi.org/10.34426/ict.0000000268
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新生児は免疫学的に極めて不十分な状態であることから,容易に感染症に罹患する危険性がある。また,無菌的な状態で生れることから,免疫反応が遅く感染が重篤化する可能性がある。特に在胎37週未満で出生した早産児は免疫機能の未熟性の程度が高く,母胎からの受動免疫であるIgGも低値であることから,感染リスクは高くなる。更に,NICUで治療を受ける新生児は,感染のリスクだけでなく,すべてにおいて未熟な状態であることから,小児や成人と同じに必要とされるケアもできないことがある。そのため,基本的な感染対策に加え,新生児特有のリスクと管理方法を理解した上で感染対策を検討する必要がある。
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