特集 在宅浮腫マネジメントのための新常識—利尿薬だけの対応になっていませんか?
—新常識❷—浮腫のみを見ず「全身を看る」
奥 朋子
1
1訪問看護ステーションフレンド
pp.864-869
発行日 2020年11月15日
Published Date 2020/11/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1688201561
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
私は長らく大学病院に勤め、がん看護専門看護師や日本医療リンパドレナージ協会認定セラピストの資格をもちながら臨床に携わってきました。2年前に一念発起し、訪問看護ステーションを立ち上げ、今に至ります。在宅での看護の難しさは、「正しいことを行うことがすなわち適切な看護であるとは限らない」ところ。ただ、そこが面白さでもあると感じています。
病院勤務中に関わっていた患者さんの「浮腫」は、主にがん治療の後遺症であるリンパ浮腫でした。しかし在宅現場に足を踏み入れたところ、「浮腫」といった場合、がんのリンパ浮腫から高齢者の廃用性浮腫まで、本当にさまざまなむくみに出会うことになりました。さらに、教科書的な正しさのみが正解ではない現場では、そのケアのゴールも本当に多様です。
Copyright © 2020, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.