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第1土曜特集 MASLD/MASH――研究と診療の最新情報
疾患概念・診断・フォローアップ
エラストグラフィを用いたMASLDの病態評価
Pathological assessment of MASLD utilizing elastography
小林 貴
1
,
今城 健人
2
,
中島 淳
1
Takashi KOBAYASHI
1
,
Kento IMAJO
2
,
Atsushi NAKAJIMA
1
1横浜市立大学医学部肝胆膵消化器病学
2新百合ヶ丘総合病院消化器内科
キーワード:
エラストグラフィ
,
MASLD
,
肝線維化
,
肝脂肪化
,
非侵襲的検査(NIT)
Keyword:
エラストグラフィ
,
MASLD
,
肝線維化
,
肝脂肪化
,
非侵襲的検査(NIT)
pp.325-329
発行日 2024年5月4日
Published Date 2024/5/4
DOI https://doi.org/10.32118/ayu28905325
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肝線維化は,metabolic dysfunction-associated steatotic liver disease(MASLD)において最も予後と強く相関する因子である.肝線維化の評価はこれまで肝生検がゴールデンスタンダードとされてきたが,侵襲性や医療コストが問題となる.エラストグラフィは肝線維化を評価する非侵襲的検査であり,近年急速に発展している.①VCTE(Vibration Controlled Transient Elastography),②2D-shear wave elastography(2D-SWE),③MRエラストグラフィ(MRE)の,3つのエラストグラフィが特に広く臨床応用されている.VCTEや2D-SWEは簡便性やコストの面で,MREは診断能の面で優れており,状況に応じた使い分けが重要である.また,それぞれに付属するソフトウェアで肝脂肪化の定量化も可能である.肝生検で評価した肝線維化と同様に,肝硬度もMASLD患者の予後とよく相関することがわかってきた.近年では非侵襲的検査の利点をいかして,肝硬度を繰り返し測定し,その推移を追うことの有用性が報告されている.
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