特集 NAFLD/NASH診療のイノベーション―ガイドラインからパイプラインへ
NAFLD/NASH診断:現在のコンセンサスを知る
エラストグラフィによる診断イノベーション
今城 健人
1
,
小川 祐二
1
,
米田 正人
1
,
斉藤 聡
1
,
中島 淳
1
Kento IMAJO
1
,
Yuji OGAWA
1
,
Masato YONEDA
1
,
Satoru SAITO
1
,
Atsushi NAKAJIMA
1
1横浜市立大学肝胆膵消化器病学
キーワード:
超音波エラストグラフィ
,
MRエラストグラフィ
,
肝線維化診断アルゴリズム
Keyword:
超音波エラストグラフィ
,
MRエラストグラフィ
,
肝線維化診断アルゴリズム
pp.1301-1307
発行日 2018年6月1日
Published Date 2018/6/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_naika121_1301
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Summary
▪NAFLD/NASH診療にとって,肝線維化の評価は診断のみならず治療方針の決定や治療効果の判定に最も重要な評価項目である.現在,肝線維化診断には侵襲的検査である肝生検がgold standardであるが,サンプリングエラーや合併症,コストの問題がありすべてのNAFLD患者に施行することは不可能である.
▪近年では超音波やMRIを用いて肝弾性度を測定するエラストグラフィが開発されNAFLDを含め各肝疾患で有用性が報告されている.エラストグラフィは肝線維化を非侵襲的に高い診断率で測定することができるため患者の忍容性も高く,また臨床経過に応じ適時フォローアップを行うこと可能である.
▪本稿ではエラストグラフィを用いたNAFLD/NASHにおける肝線維化診断アルゴリズムを提唱する.
© Nankodo Co., Ltd., 2018