Japanese
English
第1土曜特集 MASLD/MASH――研究と診療の最新情報
疾患概念・診断・フォローアップ
MASLD/MASH肝癌の現状と対策
MASLD/MASH-related liver cancer:current condition and countermeasures
建石 良介
1
Ryosuke TATEISHI
1
1東京大学大学院医学系研究科消化器内科学
キーワード:
メタボリックシンドローム
,
alcohol related/associated liver disease(MetALD)
,
FIB-4 index
Keyword:
メタボリックシンドローム
,
alcohol related/associated liver disease(MetALD)
,
FIB-4 index
pp.330-334
発行日 2024年5月4日
Published Date 2024/5/4
DOI https://doi.org/10.32118/ayu28905330
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
- 参考文献 Reference
わが国の非B非C型肝癌は,その割合だけではなく,実数の上でも増加の一途をたどっており,その背景に肥満者の増加,肥満合併症としてのmetabolic dysfunction-associated steatotic liver disease(MASLD)患者の増加があると考えられている.非B非C型肝癌の多くが肥満,高血圧,糖尿病などのメタボリック因子を合併している.また,サーベイランスが確立されていないために進行癌で診断される割合が高い.一方,MASLDからの発癌率は低率で,効率の面からサーベイランスの対象にならない.Metabolic dysfunction-associated steatohepatitis(MASH),さらに肝硬変合併例が肝発癌サーベイランスの対象となりうるが,MASHは進行すると肝脂肪が低下するため,脂肪肝スクリーニングで高危険群を絞り込むことは有効ではない可能性があり,糖尿病患者を対象としてFIB-4 indexを指標に線維化進行例を囲い込む方策も検討されるべきである.
Copyright © 2024 Ishiyaku Pub,Inc. All Rights Reserved.