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第1土曜特集 成人診療医にも知ってもらいたい小児神経疾患診療のポイント
ペルオキシソーム病
-――副腎白質ジストロフィーを中心に
Peroxisomal disorders
――Mainly adrenoleukodystrophy(ALD)
下澤 伸行
1
Nobuyuki SHIMOZAWA
1
1岐阜大学高等研究院科学研究基盤センターゲノム研究分野
キーワード:
副腎白質ジストロフィー(ALD)
,
脱髄
,
副腎不全
,
脊髄症
,
造血幹細胞移植
Keyword:
副腎白質ジストロフィー(ALD)
,
脱髄
,
副腎不全
,
脊髄症
,
造血幹細胞移植
pp.794-799
発行日 2024年3月2日
Published Date 2024/3/2
DOI https://doi.org/10.32118/ayu28809794
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副腎白質ジストロフィー(ALD)は,副腎不全と中枢神経系の脱髄を特徴とするX連鎖性の遺伝性疾患で,男性患者では発症時期や症状,予後の異なる臨床病型が存在し,原因遺伝子ABCD1の遺伝子型と臨床病型の間に相関は認めない.最も重篤な小児大脳型(CCALD)では発症後,移植時期を逸すると数年で寝たきりになることがある一方で,成人以降でも成人大脳型(ACALD)や脊髄症が緩徐に進行する副腎脊髄ニューロパチー(AMN)を発症することがある.したがって,成人期以降の診療としては小児期や思春期に発症した小児大脳型および思春期大脳型(AdolCALD)の重複障害や副腎不全に対する成人期への移行と,成人期以降に発症する成人大脳型やAMNへの早期診断・治療があげられる.
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