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特集 肝線維化とバイオマーカー
肝星細胞とバイオマーカー
Hepatic stellate cells and related biomarkers
小田桐 直志
1
,
松原 勤
2
,
河田 則文
1
Naoshi ODAGIRI
1
,
Tsutomu MATSUBARA
2
,
Norifumi KAWADA
1
1大阪公立大学大学院医学研究科肝胆膵病態内科学
2同機能細胞形態学
キーワード:
肝線維化
,
肝星細胞(HSC)
,
筋線維芽細胞
,
不均一性
,
サイトグロビン(CYGB)
Keyword:
肝線維化
,
肝星細胞(HSC)
,
筋線維芽細胞
,
不均一性
,
サイトグロビン(CYGB)
pp.914-918
発行日 2023年3月25日
Published Date 2023/3/25
DOI https://doi.org/10.32118/ayu28412914
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肝臓が障害を受けると炎症反応が惹起され,活性化した肝星細胞(HSC)から過剰に産生される細胞外マトリックス(ECM)の蓄積により肝線維化が進行し,さらには肝硬変へと至る.近年の研究から,HSCの形質は均一ではなく,静止型・活性型のいずれにも形質の異なる細胞集団が存在しており,そうしたHSCの形質の違いを反映するバイオマーカーも明らかになってきている.本研究室で発見されたサイトグロビン(CYGB)は,その活性酸素除去効果による細胞保護作用を介して,肝線維化や肝がんの病態に関与していることがわかってきており,肝線維化治療薬としての臨床応用が期待されている.本稿では,これまで明らかになっているHSCの形質と関連するバイオマーカー,そしてCYGBに関する最新の知見について概説する.
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