Japanese
English
特集 肝線維化とバイオマーカー
肝疾患病態進展評価に有用な糖鎖関連バイオマーカー
Glycan-related biomarkers useful for evaluation of liver disease progression
鎌田 佳宏
1
,
三善 英知
2
Yoshihiro KAMADA
1
,
Eiji MIYOSHI
2
1大阪大学大学院医学系研究科生体物理工学講座
2同生体病態情報科学講座
キーワード:
フコシル化タンパク質
,
フコシル化ハプトグロビン(Fuc-Hp)
,
Mac-2 binding protein(Mac-2bp)
,
フェチュインA
,
M2BPGi(Mac-2 binding protein glycosylation isomer)
Keyword:
フコシル化タンパク質
,
フコシル化ハプトグロビン(Fuc-Hp)
,
Mac-2 binding protein(Mac-2bp)
,
フェチュインA
,
M2BPGi(Mac-2 binding protein glycosylation isomer)
pp.919-924
発行日 2023年3月25日
Published Date 2023/3/25
DOI https://doi.org/10.32118/ayu28412919
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糖鎖修飾は細胞ごとに異なり,疾患の病態進展度に伴いダイナミックに変化する.単一のタンパク質バイオマーカーに比べ,糖鎖関連バイオマーカーは複雑な肝疾患の病態変化を捉えるのに有用である.2015年からMac-2 binding protein(Mac-2bp)の糖鎖異性体であるM2BPGi(Mac-2 binding protein glycosylation isomer)が肝線維化バイオマーカーとして日本で保険収載された.読者の皆様は日々の臨床でその有用性は確認していただいていることと思う.M2BPGiは単なる肝線維化バイオマーカーというだけでなく,炎症も反映でき,肝疾患の病態進展評価に有用である.なお,保険収載された糖鎖バイオマーカーはM2BPGiのみである.筆者らはこれまでに複数の糖鎖関連バイオマーカーの慢性肝疾患病態進展評価における有用性について報告してきた.本稿ではM2BPGiを含め,筆者らの開発してきた糖鎖関連バイオマーカーの有用性について概説する.
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