特集 NASH2018
5 .NASH 診断のバイオマーカー
角田 圭雄
1
,
鎌田 佳宏
2
,
米田 正人
4
,
小野 正文
5
,
江口 有一郎
6
,
米田 政志
1
1愛知医科大学内科学講座肝胆膵内科学,日 本医療戦略研究センター臨床研究・開発部Japan Study Group of NAFLD(JSG‒NAFLD)
2大阪大学大学院医学系研究科機能診断学,大阪大学大学院医学系研究科機能診断学 消化器内科学,日本医療戦略研究センター臨床研究・開発部Japan Study Group of NAFLD(JSG‒NAFLD)
4横浜市立大学肝胆膵消化器内科,日本医療戦略研究センター臨床研究・開発部Japan Study Group of NAFLD(JSG‒NAFLD)
5高知大学医学部消化器内科,日本医療戦略研究センター臨床研究・開発部Japan Study Group of NAFLD(JSG‒NAFLD)
6佐賀大学医学部肝疾患診療支援学,日本医療戦略研究センター臨床研究・開発部Japan Study Group of NAFLD(JSG‒NAFLD)
キーワード:
肝生検
,
肝線維化
,
肝発癌
Keyword:
肝生検
,
肝線維化
,
肝発癌
pp.37-43
発行日 2017年12月20日
Published Date 2017/12/20
DOI https://doi.org/10.19020/CG.0000000197
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世界中で成人の4 人に1 人が罹患するNAFLD の10~20%に肝疾患死亡リスクの高いNASH が存在する.NASH 診断のゴールドスタンダードは肝生検であるが,サンプリングエラー,リスク,コストなど種々の課題があり,NAFLD 全例に肝生検を施行することは非現実的である.NASH を予測するバイオマーカーの開発が急務であるが,近年は肝線維化が予後に関わるもっとも重要な因子であることが明らかになり,線維化進行例を拾い上げるシステムとしてNAFLD fibrosis score やFIB4 index の有用性が確立されてきた.今後は,医療経済的合理性を念頭においた,予後,肝発癌,治療指標となる簡便で汎用性の高いパラメータの開発が求められる.
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