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特集 関節リウマチ関連リンパ増殖性疾患の診断と管理
リンパ増殖性疾患退縮後の関節リウマチ治療
Treatment of rheumatoid arthritis after regression of lymphoproliferative disorders
中野 和久
1
Kazuhisa NAKANO
1
1川崎医科大学リウマチ・膠原病学
キーワード:
関節リウマチ(RA)
,
リンパ増殖性疾患(LPD)
,
生物学的製剤
,
再発
Keyword:
関節リウマチ(RA)
,
リンパ増殖性疾患(LPD)
,
生物学的製剤
,
再発
pp.794-797
発行日 2022年11月19日
Published Date 2022/11/19
DOI https://doi.org/10.32118/ayu28308794
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メトトレキサート(MTX)使用中にリンパ増殖性疾患(LPD)を発症した場合はMTX再開ができず,LPD退縮後の関節リウマチ(RA)治療に難渋する.今回,日本リウマチ学会(JCR)のRA関連リンパ増殖性疾患分科会(LPD-WG)のコホート研究で集められたLPD発症RA患者232例の解析から,LPD退縮後のRA治療として,生物学的製剤はRA疾患活動性の改善に寄与するものの,疾患活動性の高さが治療継続の障害となること,びまん性大細胞B細胞性リンパ腫(DLBCL)ではIL-6阻害薬の継続率が比較的高いことなどが示された.一方で,化学療法などによるLPD退縮後や組織型がホジキンリンパ腫の場合は再燃に十分留意する必要があることも示されている.血液内科との緊密な連携のもとでリスク評価を行い,LPD,RA双方のモニタリングをしながら,患者とのshared-decision makingのうえで,RA治療薬を検討する必要がある.
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