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特集 関節リウマチ関連リンパ増殖性疾患の診断と管理
関節リウマチ関連リンパ増殖性疾患の疫学
Epidemiology of lymphoproliferative disorders in rheumatoid arthritis
齋藤 和義
1
Kazuyoshi SAITO
1
1戸畑総合病院膠原病リウマチ内科
キーワード:
関節リウマチ(RA)
,
リンパ増殖性疾患(LPD)
,
疫学
Keyword:
関節リウマチ(RA)
,
リンパ増殖性疾患(LPD)
,
疫学
pp.762-766
発行日 2022年11月19日
Published Date 2022/11/19
DOI https://doi.org/10.32118/ayu28308762
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多くの自己免疫疾患ではリンパ腫,特に非ホジキンリンパ腫(NHL)の相対リスク(RR)が高い.関節リウマチ(RA)ではリンパ腫の標準化罹患比(SIR)や相対リスクの上昇はみられるが,シェーグレン症候群(SS)や全身性エリテマトーデス(SLE)に比べて相対リスクは低いことが報告されている.RA患者におけるリンパ腫の標準化罹患比は2~4との報告が多い.また,わが国と欧米の罹患率は0.07~0.1/100観察人年(PY)で,わが国の調整罹患率(standardized IR)は0.06~0.1/100PYであり,欧米の0.06~0.09/100PYとの間に大きな差はみられない.海外の報告では,標準化罹患比や罹患率はメトトレキサート(MTX)や生物学的製剤が積極的に使用される以前と以後で変化はなく,近年のRA治療戦略の変化に伴うリンパ腫の発生リスクの増加は現時点ではみられていない.
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