特集 プライマリ・ケア医のための関節リウマチ診療のすべて
【総論】
関節リウマチの病態―治療を理解するために
八田 和大
1
1天理よろず相談所病院膠原病センター
キーワード:
関節リウマチ(RA)
,
成因と病態
,
ACPA
,
抗CCP抗体
,
パラダイムシフト
,
DMARDs
,
生物学的製剤
,
T2T
Keyword:
関節リウマチ(RA)
,
成因と病態
,
ACPA
,
抗CCP抗体
,
パラダイムシフト
,
DMARDs
,
生物学的製剤
,
T2T
pp.736-741
発行日 2010年10月15日
Published Date 2010/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1414102006
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関節リウマチ(rheumatoid arthritis:RA)は人口の約0.5~1%の有病率で最も頻度の高い「関節炎」である.Pima Indianでは高く(5%),中国では低い(0.3%)という例外はあるが,全世界に比較的均等に分布する疾患である.その機序は自己免疫である.免疫異常が引き金になり,関節内の炎症と滑膜増殖,最終的に骨軟骨の関節破壊をきたすが,病変は関節炎のみにとどまらず,時に全身症状(関節外症状)も伴う.初期の治療が遅れて病期が進行すれば,生命ないし機能予後としては,従来考えられている以上に不良であり,冠動脈疾患では3枝病変,悪性リンパ腫ではStageⅣと同様な予後といわれている.ここでは治療を理解するためにRAの病態について概説したい.
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