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特集 関節リウマチ関連リンパ増殖性疾患の診断と管理
関節リウマチ関連リンパ増殖性疾患の治療
Treatment of rheumatoid arthritis-related lymphoproliferative disorders
得平 道英
1
Michihide TOKUHIRA
1
1JCHO埼玉メディカルセンター血液内科
キーワード:
関節リウマチ関連リンパ増殖性疾患(RA-LPD)
,
治療
,
メトトレキサート(MTX)
Keyword:
関節リウマチ関連リンパ増殖性疾患(RA-LPD)
,
治療
,
メトトレキサート(MTX)
pp.798-802
発行日 2022年11月19日
Published Date 2022/11/19
DOI https://doi.org/10.32118/ayu28308798
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関節リウマチ関連リンパ増殖性疾患(RA-LPD)において,メトトレキサート(MTX)中止によりLPDが縮小,消退することは1980年代より知られていた.さらに日本では,MTXがRAに対して第一選択薬として使用が開始された2000年以降,その報告は急激に増加し,日本のデータが主体となり,現在もその解析が進んでいる1-6).LPDの診断はWHO分類に従って行うが,MTXを含む免疫抑制剤下で生じたLPDは,『WHO分類改訂第4版』ではother iatrogenic assiciated LPD7),2022年に改訂された第5版ではimmune deficiency and dysregulation-associated lymphoproliferative disorders(IDD-LPD)に分類される8).一方,MTX-LPDでは一般的LPDと遺伝子背景が異なることが指摘されており9-11),IDD-LPD治療は一般的LPDに準じてもよいか現在も模索されている状況にある.また,免疫抑制剤中止後にLPDが消退し,再燃・再発しない症例も存在し,臨床的判断を複雑にしている.MTX投与歴なく発症するRA-LPDはその数も少ないことから,本稿では解析の進んでいるMTX-LPDのデータを中心に,私見を含め臨床的管理を含む治療法についての解説を行う.
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