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第5土曜特集 超高齢社会を支える医学・医療の提案
基礎老化研究
睡眠と脳内の寿命制御因子
Sleep and aging-regulatory factors within the brain
佐藤 亜希子
1
Akiko SATOH
1
1国立長寿医療研究センタージェロサイエンス研究センター統合生理学研究部
キーワード:
老化
,
睡眠
,
記憶固定
,
老廃物除去
,
免疫応答
,
視床下部
Keyword:
老化
,
睡眠
,
記憶固定
,
老廃物除去
,
免疫応答
,
視床下部
pp.356-359
発行日 2021年10月30日
Published Date 2021/10/30
DOI https://doi.org/10.32118/ayu27905356
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老化と睡眠はともにさまざまな生物において認められる生理学的な現象である.これまでの研究から,睡眠の機能として記憶の固定,脳の老廃物除去,免疫応答,情動の処理,エネルギー温存,細胞修復,synaptic downscalingなどが報告されている.また,睡眠の不具合により疾患を引き起こすことも報告されている.老化性制御については,視床下部を中心とした中枢性の制御機構があることが明らかにされつつある.そのなかで,サーチュインや神経幹細胞を介した経路が睡眠調節に関与する知見も見出されている.老化制御と睡眠制御との間に関連があることが示唆されるが,詳細はまだ明らかではない.
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