特集 小児の学際的な睡眠医療 基礎から臨床をつなぐ
睡眠医学の基礎研究 小児睡眠医療に役立つ知見 発達期の睡眠調節制御機構
小山 純正
1
1福島大学 理工学群共生システム理工学類
キーワード:
サーカディアンリズム
,
視床下部
,
小児の発達
,
レム睡眠
,
脳幹
,
ホメオスタシス
,
睡眠覚醒リズム
Keyword:
Brain Stem
,
Child Development
,
Hypothalamus
,
Circadian Rhythm
,
Homeostasis
,
Sleep, REM
pp.1255-1261
発行日 2020年10月1日
Published Date 2020/10/1
DOI https://doi.org/10.34433/J00642.2020397678
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●ヒトもげっ歯類も、生誕直後には短い周期の睡眠・覚醒をくり返すが、発達とともにこのサイクルは長くなり(安定化し)、睡眠量は減少し、昼夜のリズムは明瞭となり、睡眠の不足を補う睡眠の恒常性維持機構も発達する。●生誕直後の睡眠・覚醒を引き起こす基本的なシステムは脳幹にある。●視床下部と脳幹との相互作用によって、睡眠・覚醒の維持、安定化が進む。●レム睡眠の顕著な減少には、コリン作動系の発達とレム睡眠抑制系の発達が関与する。●睡眠の恒常性の維持(リバウンド睡眠の発現)にも、発達中の睡眠・覚醒調節機構が関与する。
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