特集 小児の学際的な睡眠医療 基礎から臨床をつなぐ
睡眠医学の基礎研究 小児睡眠医療に役立つ知見 小児期の記憶や学習と睡眠
山田 貴志
1
,
佐々木 由香
1ブラウン大学 認知言語心理学部
キーワード:
海馬
,
学習
,
記憶
,
読字障害
,
小児の発達
,
睡眠
,
記憶固定
Keyword:
Child Development
,
Learning
,
Memory
,
Memory Consolidation
,
Hippocampus
,
Sleep
,
Dyslexia
pp.1283-1289
発行日 2020年10月1日
Published Date 2020/10/1
DOI https://doi.org/10.34433/J00642.2020397682
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●睡眠により記憶や学習が強化されることが成人や小児を対象とした研究で示されている。●睡眠が記憶や学習を強化する神経メカニズムについて一致した見解は得られていない。●小児を対象とした大規模調査では、睡眠時間が長いと認知機能課題成績が高く、関連する脳領域の容量が大きいことが示されている。●小児では徐波睡眠が成人よりも長いために、海馬を中心とした神経回路がかかわる記憶や学習が睡眠により強化される傾向を示す。●ディスレクシア当事者には睡眠の問題が多いことが疫学研究から明らかにされつつあるが因果関係はわかっていない。
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