特集 小児領域におけるGLP-2アナログ製剤(テデュグルチド)の応用
各論:各疾患に対する使用経験
著明な成長障害をきたしていた思春期女児短腸症に対するGLP-2アナログ製剤(teduglutide)を用いた治療戦略
鈴木 完
1
,
入江 澄子
1
,
鎌田 悠子
1
,
渡邊 峻
1
,
荻野 恵
1
,
畑中 政博
1
,
藤田 雄治
2
,
長沼 純子
2
Kan Suzuki
1
,
Sumiko Irie
1
,
Yuko Kamata
1
,
Shun Watanabe
1
,
Kei Ogino
1
,
Masahiro Hatanaka
1
,
Yuji Fujita
2
,
Junko Naganuma
2
1獨協医科大学とちぎ子ども医療センター小児外科
2獨協医科大学小児科
pp.342-345
発行日 2024年4月25日
Published Date 2024/4/25
DOI https://doi.org/10.24479/ps.0000000778
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はじめに
本来,glucagon-like peptide-2(GLP-2)アナログ製剤(一般名:teduglutide)は,静脈栄養(parenteral nutrition:PN)の減量やPNからの離脱をアウトカムとして投与が行われる。当科において,初診時に著明な成長障害をきたしていた短腸症女児の1例にPNを併用しつつteduglutide投与を行い,遅れていた二次性徴がみられ,原因不明であった慢性炎症の症状も改善した症例を経験した。PN離脱後の成長障害症例の治療戦略やGLP-2の副次的効果に関して示唆に富む症例と考えられるので詳細に報告する。
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