特集 小児領域におけるGLP-2アナログ製剤(テデュグルチド)の応用
各論:各疾患に対する使用経験
幼児期にテデュグルチドを導入し,静脈栄養を離脱しえた短腸症候群の2例
佐々木 理人
1
,
増本 幸二
1
Takato Sasaki
1
,
Kouji Masumoto
1
1筑波大学医学医療系小児外科
pp.346-350
発行日 2024年4月25日
Published Date 2024/4/25
DOI https://doi.org/10.24479/ps.0000000779
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はじめに
近年,短腸症候群(本症)に対しglucagon-like peptide-2(GLP-2)アナログ製剤の有用性が報告されている。わが国でも2021年6月にテデュグルチド(商品名レベスティブ®,武田薬品工業社)の3.8mg製剤が,体重10kg以上の患者に対し製造販売承認を取得して市販された。さらに2022年9月には10kg以下の患者を対象とした0.95mg製剤も製造販売承認を取得して市販されて,小児の本症患者にも広く使用が可能な状態となっている。しかしながら,乳幼児の本症を対象としたGLP-2アナログ製剤の使用報告は少なく1~3),その適応や至適使用期間などに関してはさらなる症例の蓄積が必要である。
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