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特集 小児臨床検査2024
XV.染色体・遺伝子検査
1.総論 5)マイクロアレイ染色体検査
Chromosomal microarray
黒澤 健司
1
Kenji Kurosawa
1
1国立成育医療研究センター遺伝診療センター
キーワード:
マイクロアレイ染色体検査
,
copy number variant(CNV)
,
UCSC Genome Browser
,
染色体構造変異解析
,
遺伝カウンセリング
Keyword:
マイクロアレイ染色体検査
,
copy number variant(CNV)
,
UCSC Genome Browser
,
染色体構造変異解析
,
遺伝カウンセリング
pp.682-685
発行日 2024年10月25日
Published Date 2024/10/25
DOI https://doi.org/10.24479/pm.0000002038
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はじめに
マイクロアレイ染色体検査は,先天性多発形態異常や知的障害を適応疾患とし,ゲノムのコピー数変化(copy number variant:CNV)あるいはヘテロ接合性の喪失(loss of heterozygosity:LOH),生殖細胞系列での連続したホモ接合領域(region of homozygosity:ROH)を検出する遺伝学的検査である。マイクロアレイ染色体検査は,2000年代後半には欧州や米国でガイドラインも公表され,臨床検査の一つとして確立された。この検査の特徴を挙げるなら,解析対象範囲がゲノム全体であることと,返却される検査結果自体はデータであり,結果の解釈は臨床サイドに委ねられていることの2点が挙げられる。そのため,臨床検査として適切に実施するためには,遺伝学的検査の基本的な原理や遺伝医学の理解が前提となる。日本小児遺伝学会では,マイクロアレイ染色体検査を正しく理解し,臨床検査として実施する際の注意事項などをホームページでまとめている(http://plaza.umin.ac.jp/p-genet/)。本稿では,小児の先天異常を対象として実施するマイクロアレイ染色体検査についてまとめた。
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