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特集 小児臨床検査2024
XV.染色体・遺伝子検査
1.総論 4)染色体FISH法
Chromosomal in situ hybridization, FISH
原田 直樹
1
Naoki Harada
1
1京都大学iPS細胞研究所基盤技術研究部門
キーワード:
異数性異常
,
微細欠失・重複
,
ドライバー変異
,
染色体再構成
Keyword:
異数性異常
,
微細欠失・重複
,
ドライバー変異
,
染色体再構成
pp.677-681
発行日 2024年10月25日
Published Date 2024/10/25
DOI https://doi.org/10.24479/pm.0000002037
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1FISH検査の意義と適応
蛍光in situハイブリダイゼーション(fluorescence in situ hybridization:FISH)法は1990年代に普及した。染色体微細欠失・重複症候群の確定診断や腫瘍ドライバー変異の効率的な検出などを目的とし,ゲノムを俯瞰しながらも,形態学的分析ゆえに解像度や検出精度に限界のあるG分染法を補完する染色体検査法として広く利用されている。日本衛生検査所協会のアンケート調査によれば,2022年度には先天異常症・生殖障害の診断にかかわるFISH検査は3,333件(同区分のG分染法による検査は24,103件),白血病,リンパ腫,固形腫瘍などを対象としたFISH検査は151,065件(同区分のG分染法は208,701件)実施されている。また,2021年に保険適用化された出生後マイクロアレイ染色体(chromosomal microarray:CMA)検査の実施数は2,768件であった1)。
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