症例
川崎病再燃と診断し,治療経過中に発症したStevens-Johnson症候群の1例
二木 良平
1,2
,
永井 章
2
,
益田 博司
2
,
横井 匡
3
,
野口 杏子
1,2
,
千先 園子
1,2
,
窪田 満
2
,
石黒 精
1
FUTATSUGI Ryohei
1,2
,
NAGAI Akira
2
,
MASUDA Hiroshi
2
,
YOKOI Tadashi
3
,
NOGUCHI Kyoko
1,2
,
SENSAKI Sonoko
1,2
,
KUBOTA Mitsuru
2
,
ISHIGURO Akira
1
1国立成育医療研究センター教育研修センター
2国立成育医療研究センター総合診療部
3国立成育医療研究センター眼科
pp.455-460
発行日 2023年3月1日
Published Date 2023/3/1
DOI https://doi.org/10.24479/pm.0000000817
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はじめに
川崎病は乳幼児に好発する原因不明の全身性血管炎であり,合併症および後遺症として冠動脈病変(coronary artery lesion:CAL)を発症することがある。川崎病は,発熱,皮疹があった場合に川崎病診断の手引きをもとに症状から診断され,ウイルス感染症や若年性特発性関節炎などの全身性疾患,Stevens-Johnson症候群(SJS)や薬剤性過敏症症候群(drug-induced hypersensitivity syndrome:DIHS)などの重症薬疹が鑑別となりうる1)。とくにSJSは重篤な全身疾患であり,川崎病と症状が類似して鑑別が必要な疾患の一つとして「川崎病診断の手引きガイドブック2020」にも挙げられている1)。
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