Japanese
English
症例報告
ラモトリギンによるStevens-Johnson症候群の1例
A case of lamotrigine-induced Stevens-Johnson syndrome
東前 和奈
1
,
道上 幹子
1
,
伊東 詩織
1
,
工藤 比等志
1
Kazuna HIGASHIMAE
1
,
Mikiko MICHIGAMI
1
,
Shiori ITOH
1
,
Hitoshi KUDO
1
1兵庫県立尼崎病院皮膚科
1Division of Dermatolgy, Hyogo Prefectural Amagasaki Hospital, Amagasaki, Japan
キーワード:
ラモトリギン
,
バルプロ酸
,
フェニトイン
,
代謝
Keyword:
ラモトリギン
,
バルプロ酸
,
フェニトイン
,
代謝
pp.671-675
発行日 2012年8月1日
Published Date 2012/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412103379
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要約 58歳,男性.間代性てんかんのためバルプロ酸ナトリウム(デパケン®,以下バルプロ酸)内服中,てんかん発作のためにラモトリギン(ラミクタール®)を追加された.約2週間後に発熱と発疹が出現し,皮膚および口腔内にびらんも生じた.経過からラモトリギンによるStevens-Johnson症候群と考えラモトリギンを中止した.また,バルプロ酸がラモトリギンの血中半減期を延長させることが判明したため,バルプロ酸を中止し,ラモトリギンの血中半減期を短縮させるフェニトイン(アレビアチン®)に変更した.ステロイドパルス,免疫グロブリン投与等により,症状は改善した.ラモトリギンによる薬疹に対処する際には,その代謝における特性を踏まえる必要があると考えた.
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