症例
Stevens Johnson症候群の1例
高橋 晴香
1
,
鹿野 高明
,
椎谷 千尋
,
松本 猛
1KKR札幌医療センター 小児科
キーワード:
Methylprednisolone
,
Stevens-Johnson症候群
,
パルス療法(薬物療法)
Keyword:
Methylprednisolone
,
Stevens-Johnson Syndrome
,
Pulse Therapy, Drug
pp.1059-1061
発行日 2016年7月1日
Published Date 2016/7/1
DOI https://doi.org/10.18888/J00639.2016355706
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
症例は11歳3ヵ月男児で、発熱、口内炎、手の発疹が出現し、セフポドキシム・プロキセチル、ゲンタマイシン軟膏を処方された。その後も症状が改善せず、眼球結膜充血、手掌、足底、顔面を中心とした発疹、口唇・舌の発赤が出現した。体温37.5℃と微熱があり、眼球結膜充血、口唇のびらん、血痂の付着、頬粘膜・舌の発赤やびらんがあった。また、手、足底を中心に大小さまざまな滲出性紅斑が多発・癒合し、両前腕、両下腿には紅斑の中心に水疱を形成した。皮膚生検結果と症状等からStevens-Johnson症候群(SJS)と診断し、ステロイドパルス療法を施行した。眼に関してはレボフロキサシン点眼とステロイド点眼を使用した。後療法としてプレドニゾロン(PSL)静注開始とし、漸減した。その後解熱し、発疹や粘膜症状も改善傾向で、明らかな後遺症もなく経過し、入院15日目で退院となった。PSLは3週間で漸減中止したが、その後再燃なく経過良好である。
Copyright © 2016, KANEHARA SHUPPAN Co.LTD. All rights reserved.