特集 症例から学ぶミトコンドリア病
総論
核DNAにおける遺伝子診断の実際
岡﨑 敦子
1
,
岡﨑 康司
1
OKAZAKI Atsuko
1
,
OKAZAKI Yasushi
1
1順天堂大学 難治性疾患診断・治療学/難病の診断と治療研究センター
pp.554-558
発行日 2022年4月1日
Published Date 2022/4/1
DOI https://doi.org/10.24479/pm.0000000115
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はじめに
ミトコンドリア病とは先天性代謝異常のなかでもっとも頻度の高い疾患の一つであり,多彩な臨床病型を示す。ミトコンドリア病の原因は,ミトコンドリアにおけるエネルギー代謝異常であり,核遺伝子異常,ミトコンドリアDNA(mtDNA)異常いずれによっても生じる。核遺伝子異常には,核DNA変異と染色体構造異常のいずれも含まれる。小児ミトコンドリア病ではmtDNA異常よりも核遺伝子異常によって発症する割合が高く,逆に成人発症例ではmtDNA異常により発症する割合が高いとされている。
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