特集 今知っておきたいゲノム医療と遺伝子治療―基礎から臨床まで
各論
遺伝子治療―神経筋疾患 脊髄性筋萎縮症の遺伝子治療
桑島 真理
1
,
山形 崇倫
1
KUWAJIMA Mari
1
,
YAMAGATA Takanori
1
1自治医科大学小児科
pp.325-328
発行日 2022年2月1日
Published Date 2022/2/1
DOI https://doi.org/10.24479/pm.0000000065
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はじめに
脊髄性筋萎縮症(spinal muscular atrophy:SMA)に対するアデノ随伴ウイルス(AAV)ベクターを用いた遺伝子治療薬onasemunogene abeparvovec(OA;Zolgansma®)が,2019年5月に米国で,2020年3月(薬価収載は5月)に日本でも承認された。多くの神経疾患にAAVベクターを用いた遺伝子治療が開発されてきているが,現時点で,神経疾患に対して唯一承認を得た治療薬である。使用頻度が増え,高い有効性が示されているが,課題も出てきている。
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