Japanese
English
増大特集 難病研究の進歩
Ⅰ.神経・筋
脊髄性筋萎縮症
Spinal muscular atrophy
齋藤 加代子
1
Saito Kayoko
1
1東京女子医科大学遺伝子医療センターゲノム診療科
キーワード:
脊髄性筋萎縮症
,
SMN遺伝子
,
核酸医薬品
,
低分子医薬品
,
遺伝子治療
Keyword:
脊髄性筋萎縮症
,
SMN遺伝子
,
核酸医薬品
,
低分子医薬品
,
遺伝子治療
pp.380-381
発行日 2020年10月15日
Published Date 2020/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.2425201198
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 参考文献 Reference
脊髄性筋萎縮症の患者において,機能性の全長SMNタンパク質はSMN2遺伝子が産生するわずかなものだけである。新たな治療として,エクソンインクルージョンを機序とする核酸医薬品ヌシネルセン(スピンラザ®)が製造販売承認を取得した。治療に加えて発症予防の可能性が広がり,大きなブレークスルーとなった。2020年5月には,米国に続きわが国でも国際共同治験の成果により,AAV9ベクターによるSMN遺伝子(ゾルゲンスマ®)の静脈内投与が保険収載された。更に,低分子医薬品リスディプラムの国際共同治験が進行している。症状固定前,更には発症前の投与により症状の発現を抑え,軽減化,無症状化することが可能となった。
Copyright © 2020, THE ICHIRO KANEHARA FOUNDATION. All rights reserved.