特集 いま知っておきたい 先天性代謝異常症などの新生児マススクリーニング
各論:現行の新生児マススクリーニング対象疾患
有機酸代謝異常症
松井 美樹
1
,
小林 弘典
2
MATSUI Miki
1
,
KOBAYASHI Hironori
2
1兵庫医科大学小児科
2島根大学医学部附属病院検査部
pp.258-262
発行日 2026年3月10日
Published Date 2026/3/10
DOI https://doi.org/10.24479/peri.0000002623
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疾患概要
有機酸代謝異常症とは,主としてアミノ酸や脂肪酸,糖などの分解過程で生じる有機酸(および関連代謝物)が,先天的な酵素欠損により体内に蓄積される疾患群である。体内に蓄積された有機酸などは,病態の原因物質として直接的にさまざまな臓器障害を引き起こしたりエネルギー代謝の破綻を惹起したりする一方,診断の有力な手がかりにもなる。わが国では,2014年にタンデムマス質量分析計を用いた新生児マススクリーニング(NBS)が導入され,このなかに有機酸代謝異常症も含まれている。現在,NBS対象の有機酸代謝異常症はメチルマロン酸血症やプロピオン酸血症など一次対象の7疾患と,二次対象のβケトチオラーゼ欠損症を含めた計8疾患となっている1)(表1)2)。

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