Japanese
English
特集 十二指腸・小腸疾患アトラス
Ⅱ.炎症性疾患
治療行為に伴う粘膜傷害
オルメサルタン関連スプルー様腸症
Olmesartan-induced sprue-like enteropathy
吉岡 正雄
1
,
岡 寿紀
1
,
那須 淳一郎
1
Masao Yoshioka
1
,
Hisanori Oka
1
,
Junichirou Nasu
1
1岡山済生会総合病院内科
キーワード:
オルメサルタン
,
下痢
,
絨毛萎縮
Keyword:
オルメサルタン
,
下痢
,
絨毛萎縮
pp.630-631
発行日 2024年4月25日
Published Date 2024/4/25
DOI https://doi.org/10.24479/endo.0000001395
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疾患の概要
アンジオテンシンⅡ受容体拮抗薬,とりわけオルメサルタンによるスプルー様腸症が知られている。2012年にRubio-Tapiaらにより初めて報告された1)。不明の機序により,十二指腸・小腸の絨毛上皮内にリンパ球が浸潤し,絨毛萎縮をきたす。また,十二指腸上皮下に膠原線維増生を認める症例も報告されている。下痢,脱水から,腎前性腎不全に至る。内服中止により,自覚症状は改善し,病理所見も正常化する。
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