特集 表在性十二指腸腫瘍の新展開
表在性十二指腸癌におけるSM癌頻度とリンパ節転移率
浦岡 俊夫
1
,
栗林 志行
,
田中 寛人
,
戸島 洋貴
,
柿崎 暁
1群馬大学大学院医学系研究科内科学講座消化器・肝臓内科学
キーワード:
十二指腸腫瘍
,
リンパ行性転移
,
腺癌
,
発生率
Keyword:
Duodenal Neoplasms
,
Lymphatic Metastasis
,
Adenocarcinoma
,
Incidence
pp.1002-1006
発行日 2019年7月25日
Published Date 2019/7/25
DOI https://doi.org/10.24479/J02312.2019334136
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表在性非乳頭部十二指腸癌は比較的稀な疾患であることから、粘膜下層浸潤頻度やリンパ節転移率を含めた臨床病理学的特徴は十分明らかになっていない。その結果として本疾患に対する適切な治療指針は確立されておらず、診療ガイドラインはいまだ存在しない。一方で、内視鏡治療技術や関連デバイスの進歩とともに、最近十二指腸腫瘍への内視鏡的摘除実施数が増加傾向にある。本疾患に対する外科手術は侵襲が高いため、低侵襲治療である内視鏡的摘除に対する期待は大きいが、本疾患に対する治療選択および根治基準が明らかになっていない現状での内視鏡的摘除の実施数増加には懸念がある。この解決のためには、本疾患における有用な内視鏡診断所見の解明やリンパ節転移リスク因子の抽出などによって、内視鏡的摘除の妥当性を明らかにしていく必要がある。
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