特集 炎症性腸疾患の分子標的治療を総括する
Ⅶ.生物学的製剤と Treat to Target( T2T)
志賀 永嗣
1
,
阿部 出
1
,
下山 雄丞
1
,
諸井 林太郎
1
,
黒羽 正剛
1
,
角田 洋一
1
,
正宗 淳
1
1東北大学病院消化器内科
キーワード:
潰瘍性大腸炎
,
クローン病
,
Treat to Target (T2T)
,
内視鏡的寛解
,
バイオマーカー
,
便中カルプロテクチン
Keyword:
潰瘍性大腸炎
,
クローン病
,
Treat to Target (T2T)
,
内視鏡的寛解
,
バイオマーカー
,
便中カルプロテクチン
pp.285-290
発行日 2021年9月20日
Published Date 2021/9/20
DOI https://doi.org/10.19020/INT.0000000618
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他の慢性進行性疾患と同様に,炎症性腸疾患診療の領域でもTreat to Target (T2T)という概念が浸透しつつある.治療目標としてtargetを設定し,それに向けて厳密な疾患管理を行うことで,長期予後の改善を目指す治療戦略である.このT2T戦略が実践できるようになった背景として生物学的製剤の登場が大いに寄与している.現段階では最適なtargetとされているのは内視鏡的寛解であるが,内視鏡的寛解の定義はより厳格化している.また,内視鏡を用いた活動性評価の代替として,便中カルプロテクチンなどのバイオマーカーも注目されている.
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