特集 病態から考え出されたIBD治療の進歩
Ⅶ.抗α4β7インテグリン抗体製剤
梁井 俊一
1
,
松本 主之
1
1岩手医科大学消化器内科消化管分野
キーワード:
α4β7インテグリン
,
MAdCAM-1
,
ベドリズマブ
,
クローン病
,
潰瘍性大腸炎
Keyword:
α4β7インテグリン
,
MAdCAM-1
,
ベドリズマブ
,
クローン病
,
潰瘍性大腸炎
pp.261-265
発行日 2018年5月20日
Published Date 2018/5/20
DOI https://doi.org/10.19020/INT.0000000198
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炎症性腸疾患において,抗TNF-α抗体製剤はもっとも有効な治療薬の一つとなったが,近年では新たな薬剤の開発と臨床応用も進んでいる.とくに,サイトカインや接着因子を標的とした新規薬剤の有効性が確認されている.抗α4β7インテグリン抗体製剤は,消化管粘膜に発現するMAdCAM-1 と特異的に結合することで,腸管の炎症局所へのリンパ球の遊走を阻害する生物学的製剤である.本剤は高い腸管選択性が特徴の一つであり,欧米ではすでに承認されており,本邦でも潰瘍性大腸炎に関しては臨床試験が終了している.
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