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誌上シンポジウム 生物学的製剤が与えた関節リウマチの病態・治療の変化
関節リウマチ治療の変革―Treat to TargetとTight Controlの意味
The Evolution of Rheumatoid Arthritis Treatment. The Meaning of “Treat to Target” and “Tight Control”
石黒 直樹
1
Naoki ISHIGURO
1
1名古屋大学大学院医学系研究科機能・構築医学運動・形態外科学整形外科
1Musculoskeletal and Cutaneous Surgery, Program in Function Construction Medicine, Graduate School of Medicine, Nagoya University
キーワード:
目標に向けた治療
,
Treat to Target
,
強化療法
,
tight control
,
SDAI
,
simplified disease activity index
Keyword:
目標に向けた治療
,
Treat to Target
,
強化療法
,
tight control
,
SDAI
,
simplified disease activity index
pp.789-792
発行日 2011年9月25日
Published Date 2011/9/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408102094
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確実な治療効果が期待できる薬剤の登場は,治療目標の設定を可能とした.現在,関節リウマチ(RA)治療に対しては従来と違うアプローチを必要としている.炎症性骨関節破壊疾患であるRAに対する治療の要点は,関節破壊進行を止めることはできても,回復させることには至らないという事実である.早期の治療介入が優れた治療結果に結びつくことはつとに知られたことである.これに加え治療経過を考えるうえでのtight controlという概念を組み合わせると治療効果が高まることが明らかにされた.これらを基に作成された「Treat to Target(T2T)」(目標に向けた治療)は,治療目標ばかりではなく,tight controlの必要性とそれを実行する術についても記載されている.T2TはRAでの運動器疾患としてその不可逆的破壊を可及的に避けるように治療すべきであることと,その方策を示したものである.
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