特集 胆膵の画像・内視鏡診断の進歩―早期診断と正確な診断のために
8.胆囊腫瘍性病変に対する内視鏡診断の役割
金 俊文
1
,
高橋 邦幸
1
,
林 毅
1
,
本谷 雅代
1
,
潟沼 朗生
1
1手稲渓仁会病院消化器病センター
キーワード:
胆囊隆起性病変
,
胆囊壁肥厚
,
EUS
,
ERCP
Keyword:
胆囊隆起性病変
,
胆囊壁肥厚
,
EUS
,
ERCP
pp.1654-1659
発行日 2023年11月20日
Published Date 2023/11/20
DOI https://doi.org/10.19020/CG.0000002870
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胆囊病変の診断戦略は,腹部USなど低侵襲の検査により病変を拾い上げ,内視鏡などを用いて精査を行うことが基本となる.精査に回すべき病変として,広基性病変,10 mm以上あるいは増大傾向を示す隆起性病変,胆囊腺筋腫症(ADM)や胆囊炎などの良性疾患として非典型の壁肥厚病変などが挙げられる.超音波内視鏡検査(EUS)は,おもに病変の詳細な形態評価や深達度診断を目的として施行する.病変部からのEUSガイド下検体採取も可能であるが,胆汁漏出などに注意が必要である.一方,胆囊病変の診断における内視鏡的逆行性膵胆管造影(ERCP)の有用性は限定的であり,胆管浸潤併存胆囊癌に対する経乳頭的胆管生検および胆管ドレナージ,内視鏡的経鼻胆囊ドレナージチューブ(ENGBD)留置下胆汁細胞診,膵・胆管合流異常の確認などを目的として施行する.
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