特集 胆膵の画像・内視鏡診断の進歩―早期診断と正確な診断のために
7.原発性・続発性硬化性胆管炎の画像診断
水野 卓
1
1埼玉医科大学消化器内科・肝臓内科
キーワード:
硬化性胆管炎
,
胆管癌
,
画像診断
,
ERCP
,
EUS
Keyword:
硬化性胆管炎
,
胆管癌
,
画像診断
,
ERCP
,
EUS
pp.1647-1653
発行日 2023年11月20日
Published Date 2023/11/20
DOI https://doi.org/10.19020/CG.0000002869
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硬化性胆管炎は胆管の狭窄をきたす症候群であり,原発性とIgG4関連,その他の続発性に大別される.胆管像のみからの鑑別は難しく,胆管癌などの胆道悪性腫瘍との鑑別も重要である.画像診断においては,内視鏡的逆行性膵胆管造影(ERCP)による胆管像評価に代わり,非侵襲的なMR胆管膵管撮影(MRCP)の重要性が増している.また超音波内視鏡検査(EUS)や経口胆道鏡(POCS)などの内視鏡検査の有用性が注目されている.しかしながら,胆管癌との鑑別においてはERCPによる病理診断は引き続き重要な役割を占めている.鑑別診断には併存疾患の検索も有用である.硬化性胆管炎の診断に当たっては,複数の画像診断モダリティを併用した総合的評価が重要である.
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