特集 胆膵の画像・内視鏡診断の進歩―早期診断と正確な診断のために
9.Image enhanced EUS(造影・elastography)の進歩
大野 栄三郎
1
1藤田医科大学医学部消化器内科
キーワード:
image enhancing EUS (IEE)
,
造影ハーモニックEUS
,
time intensity curve analysis
,
EUS-elastography
,
shear-wave elastography
Keyword:
image enhancing EUS (IEE)
,
造影ハーモニックEUS
,
time intensity curve analysis
,
EUS-elastography
,
shear-wave elastography
pp.1660-1668
発行日 2023年11月20日
Published Date 2023/11/20
DOI https://doi.org/10.19020/CG.0000002871
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超音波内視鏡(EUS)による胆膵領域に対する画像診断法の進歩は,内視鏡の改良に加え,EUSにおける超音波観測装置に搭載される画像診断ソフトの進歩と同義である.近年,経腹壁超音波検査のハイエンド機器にて臨床的に用いられている,超音波造影剤を用いた造影超音波検査,組織硬度の定性的,定量的計測が可能となる超音波エラストグラフィなどがEUSで使用可能となってきており,“image enhancing EUS(IEE)”と呼称される.EUSを用いた胆膵領域の病変の描出能に,IEEを用いた血流情報,組織硬度情報を加えることで,病変の組織学的な特徴を推測しもしくはEUS-FNAでは得られない組織学的特徴を捉えられる可能性が期待される.一方でEUSの探触子(probe)の性能限界により,経腹壁超音波検査に比して描出や評価方法に制約がある点にも注意する必要がある.
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