特集 胆管癌診療の現況
4.胆管癌の診断・治療方針
中井 陽介
1,2
1東京大学医学部附属病院光学医療診療部
2東京大学医学部消化器内科
キーワード:
胆管癌
,
内視鏡的逆行性胆管膵管造影(ERCP)
,
胆道ドレナージ
Keyword:
胆管癌
,
内視鏡的逆行性胆管膵管造影(ERCP)
,
胆道ドレナージ
pp.1387-1392
発行日 2021年9月20日
Published Date 2021/9/20
DOI https://doi.org/10.19020/CG.0000001966
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胆管癌は膵癌と並ぶ難治癌の一つであり,診断・治療のために「胆道癌診療ガイドライン」が発行されている.診断・精査としては,① 血液検査・腹部超音波検査,② 造影CT検査,③ MRI・超音波内視鏡・内視鏡的逆行性胆管膵管造影検査(ERCP)・PETの三つのステップが挙げられている.胆管癌では,切除可能性評価と同時に胆道ドレナージをERCPで行うため,ERCP前の造影CT検査などで切除可能性と術式を意識しておくことが重要となる.術前ドレナージでは術後残存肝に対するドレナージ,非切除症例では両葉ドレナージが推奨されている.切除可能性については,残肝ボリューム・耐術能などを評価したうえで決定するため,内科医・外科医・放射線科医・病理医が協力できる体制が必要である.
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