胆膵進行癌に対する外科治療戦略 胆道
胆道癌に対する肝葉切除兼膵頭十二指腸切除(HPD)の意義 広範囲胆管癌を中心に
青木 琢
1
,
窪田 敬一
1獨協医科大学 第二外科
キーワード:
肝切除
,
術後合併症
,
膵空腸吻合術
,
膵頭十二指腸切除
,
塞栓術
,
胆管癌
,
胆管腫瘍
,
門脈
,
治療成績
,
胆道ドレナージ
Keyword:
Bile Duct Neoplasms
,
Embolization, Therapeutic
,
Hepatectomy
,
Pancreaticojejunostomy
,
Portal Vein
,
Postoperative Complications
,
Treatment Outcome
,
Pancreaticoduodenectomy
,
Cholangiocarcinoma
pp.725-730
発行日 2017年8月1日
Published Date 2017/8/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00393.2017324286
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胆道癌に対する肝葉切除兼膵頭十二指腸切除(hepatopancreaticoduodenectomy:HPD)は,高い術後合併症率,手術関連死亡率のため,標準手術として受け入れられるにはいたっていない.近年の術前,術中処置および周術期管理の進歩に伴い,high volume centerでは手術関連死亡率は5%以下となっているが,現在でも限られた施設で行われるべき術式であることはかわりがない.HPDのもっともよい適応症例は,広範な水平方向進展を伴う胆管癌であると考えられ,進行胆嚢癌に対する適応の是非には結論は出ていない.手術の安全性の確保,長期成績の向上のためには,術前胆道ドレナージ,術前門脈塞栓術,二期的膵空腸吻合,さらに術前の正確な病変進展範囲の把握が重要である.
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