特集 胆管癌診療の現況
3.胆管癌の病理
佐々木 素子
1
1金沢大学医薬保健研究域医学系人体病理学
キーワード:
胆管癌
,
胆管上皮内腫瘍(BilIN)
,
胆管内乳頭状腫瘍(IPNB)
Keyword:
胆管癌
,
胆管上皮内腫瘍(BilIN)
,
胆管内乳頭状腫瘍(IPNB)
pp.1377-1385
発行日 2021年9月20日
Published Date 2021/9/20
DOI https://doi.org/10.19020/CG.0000001965
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胆管癌は肝内胆管癌と肝外胆管癌に分類される.肝内胆管癌は,「WHO消化器癌分類(第5版)」(2019)では,小型胆管型small duct typeと大型胆管型large duct typeに分類され,遺伝子異常などの性質が異なることが記載された.胆管癌の多くは浸潤癌で,おもに高—中分化型管状腺癌である.胆管癌のおもな前癌(前浸潤性)病変には,胆管内乳頭状腫瘍(IPNB)と胆管上皮内腫瘍(BilIN)がある.WHO分類(2019)では,古典的IPNBを1型,乳頭状腺癌を2型として,IPNBを幅広く定義する考え方が採用された.近年,胆管生検が増加しており,胆管癌の病理診断の精度向上は重要な課題である.
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