Japanese
English
特集 消化器内視鏡技術の進歩と展望
経乳頭的内視鏡診療
-――診断・治療の最前線
The frontline of transpapillary endoscopy
――Diagnosis and treatment
川嶋 啓揮
1
Hiroki KAWASHIMA
1
1名古屋大学医学部附属病院消化器内科
キーワード:
胆管癌
,
内視鏡的逆行性胆管膵管造影(ERCP)
,
経乳頭的胆管生検
,
ドレナージ
,
ステント
Keyword:
胆管癌
,
内視鏡的逆行性胆管膵管造影(ERCP)
,
経乳頭的胆管生検
,
ドレナージ
,
ステント
pp.1071-1074
発行日 2022年6月11日
Published Date 2022/6/11
DOI https://doi.org/10.32118/ayu281111071
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経口的胆道鏡(POCS)など診断技術は進歩してきているが,胆管狭窄病変の画像診断は困難であることがまだ多く,良悪性鑑別診断,手術前の精査の進展範囲診断は経乳頭的胆管生検の結果に頼ることが多い.しかし胆管生検には偶発症が伴い,その感度は50%程度と進歩していないのが実情であり,肉眼型などに応じてメリハリをつける必要がある.一方,胆道ドレナージのストラテジーは治療方針の変遷によって変化してきている.膵癌の手術前化学療法が一般的になったこと,膵癌・胆道癌ともに治療の進歩により生命予後が改善されたことにより,ドレナージ方法には開存期間の長期化とともにre-intervention施行の可否も問われるようになってきた.さまざまな種類の金属ステント,プラスチックステントを症例に応じて使い分ける時代がきており,新たなエビデンスも構築されつつある.今回は経乳頭的内視鏡診療として胆管狭窄病変の診断と治療の変遷とその背景などを述べる.
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