特集 消化器内科医のためのIgG4関連疾患
4.自己免疫性膵炎(3)US, EUS, ERCP
吉田 将大
1
,
水野 伸匡
1
,
原 和生
1
1愛知県がんセンター消化器内科部
キーワード:
自己免疫性膵炎
,
画像診断
,
US
,
EUS-FNA
,
ERCP
Keyword:
自己免疫性膵炎
,
画像診断
,
US
,
EUS-FNA
,
ERCP
pp.614-623
発行日 2021年5月20日
Published Date 2021/5/20
DOI https://doi.org/10.19020/CG.0000001788
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本稿ではAIPにおける腹部US,EUS,EPCPの各所見のポイントを解説する.いずれのモダリティにおいても,とくに限局性AIPは腫瘤像あるいは限局した膵管狭小像として捉えられるため,膵癌との鑑別がきわめて重要となり,しばしば画像所見のみで確定診断を行うことが困難となる.AIPの組織学的診断と膵癌の除外を同時に行いうる検査としてEUS-FNAが近年普及している.実臨床においてはEUS-FNAは膵癌を除外することに主眼をおいて施行されやすく,AIPの組織診断要件を満足する十分な検体採取が行われにくいという側面がある.AIPの画像的特徴を把握し,組織診断の場面においても画像所見からAIPを疑う場合は,より適切な検体採取に努めることが重要である.
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