特集 胆道・膵疾患を診る―早期診断・早期治療のために
胆膵疾患総ざらい
自己免疫性膵炎
窪田 賢輔
1
,
栗田 裕介
1
,
高木 由理
1
1横浜市立大学附属病院 内視鏡センター
キーワード:
自己免疫性膵炎
,
ステロイド
,
再燃
,
膵がん
Keyword:
自己免疫性膵炎
,
ステロイド
,
再燃
,
膵がん
pp.91-94
発行日 2022年7月1日
Published Date 2022/7/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_naika130_91
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Summary
▪自己免疫性膵炎(AIP)は自己免疫機序の関与とアレルギー機序が背景にあるとされる.
▪病理組織学的にはIgG4陽性のリンパ・形質細胞が間質に浸潤し,線維化を伴い,膵・膵外臓器に特徴的なびまん性・限局性腫大を認める.
▪閉塞性膵炎,胆管炎をきたす病態を呈する.
▪膵外病変として涙腺・唾液腺炎なども呈する.
▪ステロイド治療が有効な良性疾患であるが,再燃率が高く,10年以上の長期予後の検討は今後の課題である.
© Nankodo Co., Ltd., 2022