特集 肝硬変診療の新時代
3 .肝硬変合併症の診断と治療(2)食道静脈瘤の治療
今井 幸紀
1
,
持田 智
1
1埼玉医科大学消化器内科・肝臓内科
キーワード:
食道静脈瘤
,
胃静脈瘤
,
内視鏡的静脈瘤結紮術
,
内視鏡的硬化療法
,
バルーン下逆行性経静脈的塞栓術
Keyword:
食道静脈瘤
,
胃静脈瘤
,
内視鏡的静脈瘤結紮術
,
内視鏡的硬化療法
,
バルーン下逆行性経静脈的塞栓術
pp.1549-1554
発行日 2020年11月20日
Published Date 2020/11/20
DOI https://doi.org/10.19020/CG.0000001446
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食道または胃噴門部静脈瘤の破裂では,内視鏡的静脈瘤結紮術(endoscopic variceal ligation;EVL)で止血する.その後の追加治療や予防的治療では,内視鏡的硬化療法(endoscopic injection sclerotherapy;EIS)を選択する.巨木型食道静脈瘤やF0再発静脈瘤での内視鏡治療では手技の工夫が必要である.孤立性胃静脈瘤破裂時の止血には,シアノアクリレートを用いたEISを選択する.その後,腎静脈短絡路が残存する場合はバルーン下逆行性経静脈的塞栓術(balloon—occluded retrograde transvenous obliteration;BRTO)を追加する.同静脈瘤の予防的治療ではBRTOを第一選択とする施設が多い.同治療に成功するとその後の再発はきわめてまれであるが,食道静脈瘤併存例では,その増悪に注意が必要である.
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