特集 緊急内視鏡の適応と実際
3 .上部消化管出血(静脈瘤)
中村 真一
1
,
岸野 真衣子
1
,
山本 浩隆
2
,
小林 亜也子
2
,
山本 果奈
2
,
徳重 克年
2
1東京女子医科大学消化器内視鏡科
2東京女子医科大学消化器内視鏡科 消化器内科
キーワード:
胃静脈瘤
,
緊急内視鏡
,
食道静脈瘤
,
内視鏡的硬化療法
,
内視鏡的静脈瘤結紮術
Keyword:
胃静脈瘤
,
緊急内視鏡
,
食道静脈瘤
,
内視鏡的硬化療法
,
内視鏡的静脈瘤結紮術
pp.489-495
発行日 2018年4月20日
Published Date 2018/4/20
DOI https://doi.org/10.19020/CG.0000000315
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食道・胃静脈瘤出血の診断と治療に緊急内視鏡が重要な役割を担っている.まずは食道・胃静脈瘤内視鏡所見記載基準による発赤所見や出血所見の診断,治療適応の理解が重要である.食道静脈瘤に対する内視鏡治療として,内視鏡的静脈瘤結紮術(endoscopic variceal ligation;EVL)と内視鏡的硬化療法(endoscopic injectionsclerotherapy;EIS)が実施されている.とくにEVL は手技の簡便性と確実性から止血法の第一選択となっている.ただし,EVL での治療困難例があり,EIS にも習熟しておく必要がある.胃静脈瘤(Lg‒f)に対してはヒストアクリル® による内視鏡的塞栓療法が止血法の第一選択となりつつある.各施設で経験できる症例が少なく,指導医のもと安全に配慮し実施すべきである.
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