特集 膵・胆管合流異常と先天性胆道拡張症
11.術後晩期合併症
高屋敷 吏
1
,
吉富 秀幸
1
,
古川 勝規
1
,
久保木 知
1
,
高野 重紹
1
,
大塚 将之
1
1千葉大学大学院医学研究院臓器制御外科学
キーワード:
先天性胆道拡張症
,
膵・胆管合流異常
,
胆管発癌
,
術後肝内結石
Keyword:
先天性胆道拡張症
,
膵・胆管合流異常
,
胆管発癌
,
術後肝内結石
pp.413-416
発行日 2020年3月20日
Published Date 2020/3/20
DOI https://doi.org/10.19020/CG.0000001113
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先天性胆道拡張症並びに膵・胆管合流異常は,診断がついた時点での外科切除が推奨される.その標準術式は胆囊胆管切除+胆管空腸吻合術であるが,術後晩期合併症である遺残胆管発癌と肝内結石は一度発症すると難治性であり,悪性疾患である前者はもちろん,高度胆管炎を繰り返すことにより肝不全に至ることもある後者も生命予後に関与する重篤な合併症になりうる.これら合併症の発症する時期は術後10年を超えることもまれではなく,小児期での手術症例もあることから,患者のライフプランに合わせた長期にわたるフォローアップの確立が今後の課題である.
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