特集 膵・胆管合流異常と先天性胆道拡張症
12.膵胆管高位合流
小川 貴央
1
,
伊藤 啓
1
,
越田 真介
1
,
菅野 良秀
1
,
野田 裕
1
1仙台市医療センター仙台オープン病院消化管・肝胆膵内科
キーワード:
膵胆管高位合流
,
膵・胆管合流異常
,
胆囊癌
Keyword:
膵胆管高位合流
,
膵・胆管合流異常
,
胆囊癌
pp.417-420
発行日 2020年3月20日
Published Date 2020/3/20
DOI https://doi.org/10.19020/CG.0000001114
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膵胆管高位合流(HCPBD)は,共通管の長さが6 mm 以上で,膵管と胆管の合流部に括約筋作用が及ぶ例であり,括約筋の弛緩時にのみ膵管と胆管に交通がみられる.膵・胆管合流異常(PBM)と類似した病態を呈し,胆囊癌の高リスク群である.HCPBD が疑われる症例の拾い上げには腹部超音波検査が有用であるが,確定診断には直接胆道造影が必要となる.HCPBD 症例に対し,PBM と同様の予防的外科切除を行うべきかどうかについては一定の見解が得られていないが,胆汁中アミラーゼが著明な異常高値を示す場合は癌化のリスクが高く,予防的外科切除を考慮すべきと考える.
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