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特集 膵・胆管合流異常の新たな展開―画像と病態
DIC-CTによる胆膵逆流現象
Bilio-pancreatic Reflux on DIC-CT in Patients With Anomalous Arrangement of the Pancreaticobiliary Duct
文野 誠久
1
,
常盤 和明
1
,
岩井 直躬
1
Shigehisa FUMINO
1
,
Kazuaki TOKIWA
1
,
Naomi IWAI
1
1京都府立医科大学小児疾患研究施設外科
1Division of Surgery,Children's Research Hospital,Kyoto Prefectural University of Medicine
キーワード:
膵・胆管合流異常
,
膵胆逆流
,
胆膵逆流
,
DIC-CT
,
先天性胆道拡張症
Keyword:
膵・胆管合流異常
,
膵胆逆流
,
胆膵逆流
,
DIC-CT
,
先天性胆道拡張症
pp.187-191
発行日 2003年3月15日
Published Date 2003/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1427100486
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要旨 膵・胆管合流異常は,膵液と胆汁の相互逆流が起こりうる病態と定義される.膵胆逆流は,胆汁中アミラーゼの異常高値などから証明され,高アミラーゼ血症,腹痛などの原因となる.しかし,胆膵逆流に関しては,その病態および臨床像について不明な点が多い.本稿では,DIC-CTを用いた合流異常における胆膵逆流の診断と逆流陽性例の臨床的な特徴について検討した.その結果,検索対象とした小児合流異常症18例の中で7例(38.9%)に胆膵逆流を認めた.逆流陰性群と陽性群の比較では,陽性群では合流形式として膵管胆管型が多く,また,陰性群では高アミラーゼ血症の頻度が高く,膵腫大および胆汁うっ滞を示す傾向が見られた.DIC-CTによる胆汁動態の評価は,合流異常の病態解明に向けて新しい知見をもたらし得るものと考えられた.
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